もどる 文責:進む原田 (susumu@praxcis.co.jp)
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■■■■■「デジャ」
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■■■■■■■■■■週刊
■■■■■■■■■■デザインジャーナル247号
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■■■■■■■■■■2007年12月14日(金)発行
■■■■■■進む原田
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目次
0 ・・・・・・・今回も「まくら」で時間切れ、息切れ
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■  ■   まくら
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●今だかってこんなに他人の文章に共感と感動したことはありません!

感動のエピソード「犬と私たちの10の約束」文芸春秋11月号
著名人と愛犬の心の交流ということで10人の著名人が出てきて犬自慢です。
自分が犬を飼うまではこのてのたわいのない記事には見向きもしませんでした。
今はもういけません。つい目が行ってしまいます。
小池百合子とか野村克也とか平岩弓枝とか書いていますが
冒頭から一人目の、田辺聖子(作家)の 「わが家の犬はトイ・プードルの女の子である。」がいけません。
我が家も同じトイ・プードルの女の子だからです。

「トイ・プードルって、みな、そうだけど、この世のものならぬ愛くるしい顔をしているので、
まるで歩くぬいぐるみだ。アプリコットブラウンの毛色、尾のほうはその色がすこしうすれて、
白い、ポヤポヤした毛のかたまり、まるでため息のよう。
眼はさながら二つの、まんまるな黒ダイヤ。・・・・・・・・田辺聖子」

うんうんそのとおおり! まんまるな黒ダイヤ。まるでため息のよう。なんてさすが大作家。

「名はマルグリット、(私の命名による)誰もが、〈めんどくさい名だ〉とか、
〈何ンだか、気はずかしくって。第一おぽえにくい〉とさんざんの不評で、
ついにおちついたのは通称〈マルちゃん〉である。(下町ぽくて私は不本意であるが仕方ない。)
しかし本犬は自覚しており、〈マルちゃん〉と呼ぱれるといそいそとやってくる。
正式にマルグリットと呼んでほしい、〈恣意的に簡略化して呼ばれるのは不本意である、〉
なんてイチャモンをつけたりしないから犬は可愛い。・・・・・・・・田辺聖子」

うんうんそのとおおり!! うちのはメロンパンで、通称〈メロたん〉である。

「トイ・プードルというのは、表情も繊細だ。脚もたおやか、でも、帰宅した私めがけて、
そのヒヨヒヨの脚で跳ねつつ、こけまろつ転ぴつ、走ってくる。
表情にはこちらの善意と愛情を信じて疑わぬ、全幅の信頼と喜悦を浮かべている。
可憐さのあまり、泣けてしまうという所。
淡雪のような軽さ。体温のあたたかさ。
しかも、ちょっと首をかしげて私を見上げたりする、そのポーズ。
体重は軽いが、霊的に重い、(こんな言い方あるのかどうか)
〈犬のきもち〉と〈人間の気持〉が通じ合う重さ、というのか。・・・・・・・・田辺聖子」

うんうんそのとおおり!!! 可憐さのあまり、泣けてしまうという所。
なんていうノーベル文学賞レベルの表現は部外者にはわからんでしょうね。
小さな女の子をもつ父親、男の子を持つ母親に相通じる感情か?
客観的に見ると、ただ腹が減っているからなにかもらおうと飛びついているだけかもしれないけど、
そこが親馬鹿でそんなバカさ加減を楽しんでいるのが、トイ・プードルの親です。
いや飼い主です。

●またまた見つけた説得力ある広告

「誰だ!5000人目の億万長者」年末ジャンボ3億円
の社内吊り広告に目を引かれました。
今年の年末ジャンボで億万長者が今年は296人出る予定だから
今年で通算5000人突破するはずという内容です。
そうか、この狭い日本で5000人も一夜にして億万長者になった人がいるのか!
だったら自分も可能性高いな、とほとんどの人が考えて売り場に走ることになります。

●若者が本を読まない

と言われて永いです。
11月号の文芸春秋でお茶の水大学の先生が若者が本を読まないと怒っていました。

「高校生の頃だったが、友人が「チポー家の人々」について熱く語った時、
まだ読んでいなかった私は消え入りたいほどの劣等感を覚えた。
女生徒にもてようとしてであろうか、
毎日ロマン・ロランの分厚い「魅せられたる魂」を片手に登下校する者もいた。
もてようとしてか、というのは私の邪推だったかも知れぬが、そう感じたということは、
名作を読むことが格好よいと私が思っていた証拠である。」(藤原正彦、2007)

私たちのころも、皆きどってサルトルとかボーボワールとか難しい本を読んでいましたね。
今読むと「ややこしい書き方するな。ばかっ」と腹たてるだけですが、
あのころは、自分の頭が若く教養がたりないからわからないんだと劣等感にさいなまれました。
本を話題にする友人が大人に見えたものです。
あの文章で、世の中や、人の心の中は複雑なんだと思い知らせされました。
いまの子供はアニメ、漫画ですから、ややこしさに対する怖れはないですが、
視覚伝達ですから情報量はむしろ多いかもしれません。 それに見ていると、表現語彙の単純さをカバーするように、
人間関係にアニメ的な記号がバランサーとして使っているようです。
例えば、相手が何か言うと「ピキッ」「ぐくっ」「むかっ」とその場で小サインを送るんです。
これは高倉健みたいに、不満をためにためて最後に刀振り回すよりも、
ずっと健全で有効な知恵じゃないでしょうか。

●人望という基準
「あの人は仕事は出来るが人望がないから」と昔先輩達がよく言っていました。
最近は全く言わなくなりました。
山本七平(1991)「人望の研究」祥伝社、を久しぶりに引っ張り出して気がつきました。
人望という言葉がいつの間にか死語になったことを知って愕然(それほどでもないか)としました。
中年期危機からの脱出のキーワードがこの「人望」かもしれません。
それともうひとつ文芸春秋今月号のメイン記事、「教養立国ニッポン」藤原正彦
の「教養」という言葉もキーワードかもしれません。
人望や教養は経済優先競争社会の価値観の反対側にある言葉だからです。

●前回「川崎のラッシュ」に関して○○さんからメールいただきました

以下○○さんのメール
朝のラッシュ時、中央線の吉祥寺で満杯の東京方面行きに、
やっとドアの所に入り込めたんですが、
次の西荻窪、その次の荻窪と、降りる人はいないまま、どんどん乗り込んできました。
私は入り口にやっと入れたのに、まだ乗れるんですね。
そのあとの駅でも、誰も降りないのに、さらに乗ってきて、
新宿に着いたら、車両の真ん中あたりまで入っていました。
どうして奥まで行けたんだか、不思議でした。
子供の頃、枡で豆なんかをとんとんとたたいて量っていたのを思い出しました。
以上○○さんのメール

原田の感想
中央線もラッシュは厳しそうですね。
我が社は、毎朝7時半開始の時差出勤ですから、皆ラッシュを知りません。
我が社を辞めた人が「ラッシュの厳しさを知った」と言っていましたが
新卒で我が社に入った人はラッシュを知らないわけです。
私も今朝は、6時代の電車で来ましたが、
学生は1割以下で、他は自主的に早朝出勤していると思われる、
中高年男性サラリーマンばかりです。
全員が目をつぶって瞑想状態でおだやかな表情です。
なぜ瞑想状態とわかるかというと、帰りの電車のように身体が傾いたり船をこいでいないからです。
週刊誌で知る一流企業の社長や業界ではそれと知られた人も交じっている可能性が高いです。
何十年も早朝に座って通勤する人は、瞑想できるまで自らを訓練できたのでしょう。
瞑想時に出るアルファー波満載のリラックス車輌は、
帰りの酔っ払いストレス満載車輌の正反対です。
アルファー波は「創造力」「集中力」「記憶力」「学習能力」などが高まることが
医学的に証明されているので、早朝出勤はデザイナーにとっても良いということになりますね。

●お寺が本来の姿に

12月4日の夕方のNHKで「お寺でデイケアー」を僧侶と奥さんとでやっているのが出ていました。
お寺で若者向けのコンサートやボランティアの会で、本来の姿である「地域のコンビニエンス」にもどりつつあります。
先日書いた「坊主バー」が12月4日の産経ニュースに出ていましたが、
浄土真宗本願寺派の僧侶3人でやっているんだそうです。
港区のオフィス街にある梅上山光明寺には飲食物が持ち込める「オープンテラス」があり
「寺カフェ」として親しまれています。名称は「オープン寺ス」でいいと思うんですが。
静寂な寺の一角でマッサージを体験できるエステサロンが「ソワンエステ ティラ」もあったり、
しかしそんなに洒落て最先端する必要はないんですよね。
ただ門を開くだけで大きい。(防犯の問題とかいろいろあるだろうけど)
小さいころ家の側に3つ寺があり、その3つの寺が裏の墓地でつながっていて、
そこで日が暮れるまで近所の子供たちと遊び回ったので、今でもお寺と墓地は心が休まります。
お寺が地域に向かって開かれれば、近所の人はどんなにほっとするかと思います。
●恨ミシュランという本があるよ

と友人が教えてくれました。
西原 理恵子 (著), 神足 裕司 (著) (朝日文庫)
ミシュランの反対で次々と有名料理店を「まずい!」「サービスがだめ!」と
ぼろくそにこき下ろす本です。裏と恨みとかけてなかなか良いネーミングです。
中には時間を費やして金払ってほんとに腹が立つレストランがありますから。
恨みをかわりにはらしてくれる痛快な本があれば売れるでしょう。
その場合、今の2人から7人ぐらいに増員すると客観性が増し、
本当の裏ミシュランになれるかもしれません。
デザイン界や心理界の恨ミシュラン作られたらたまらないので、
これ以上煽るのはやめときます。

●南北線の客層

路線により乗客の雰囲気が違うのを感じることは時々ありますが、
麻生十番に行く時などに乗る南北線の客の雰囲気はなんだか知性的でお洒落です
ラッシュ時間も混まないということも大きいかもしれません。
六本木や白金に向かって皆さん優雅にお乗りになってらっしゃる感じです。
気のせいでしょうか。どうでもいいことですが。
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