もどる 文責:進む原田 (susumu@praxcis.co.jp)
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■■■■■■■■■■2008年1月7日(月)発行
■■■■■■進む原田
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目次
0 ・・・・・・・「まくら」
1 ・・・・・・・「中年期の課題と人徳」
2 ・・・・・・・「褒められて自信を取り戻そう、ニッポン人」  
3 ・・・・・・・「人生を切り開く、じゃんけん必勝法」

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■  ■   まくら
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●あけましておめでとうございます
お互い良い年になるといいですね。

いただいた年賀状で2人の方が「今度大学で教えるようになった」ということでした。
アイデンティティのエリクソンによると、
中年期のテーマは「世代性」つまり次の世代をはぐくみ育てることだそうですが
その道のベテランになると次の世代に技術や思想を伝えたいという自然の要求があり、
また、次の世代のお世話をすることで自分が中年期危機を乗り越え成長できるんだそうです。
教えることは自分がこれまで身体で覚えてきたことを系統立て理論化出来るよい機会ではあります。

●自転車のコインパーク

西荻駅側のそばに自転車のコインパークができていたいました。
狭い商店街の道路にそってずらーっと自転車を停める機械が並んでいます。
8時間毎100円とあるので意外と安い印象ですが、
8時間毎というのがなかなか微妙です。
朝、通勤前に停めて8時間でもとの場所に戻ってこれる職業は稀だから、
通勤の人は200円になります。
しかしバスが片道210円ですから半額以下ではあります。

●地震対策ベッド「家の下敷きご免」(12.26日経)

ごっつい鉄パイプのアーチ付きのベッドで「なるほどこの手があったのか?」というベッドです。
橋げたに使うようなぶっとい鉄パイプが温かなフトンと極端なミスマッチですが、
古い木造の家に住んでいる人にとって10トンにも耐えられる安心感には変えられません。
1981年に建築基準法の耐震基準が強化されたのですが、それ以前の家に住んでいる人は
70歳近いお年寄りで、今から耐震補強工事はたいへんな出費です。
阪神・淡路大震災では、亡くなられた方の84%が家屋の倒壊による圧死でした。
「じゃあせめてベッドを補強」というアイデアで、静岡県の防災技術アイデアの最優秀賞に選ばれ、
静岡県と宝永工機が共同開発して誕生したのがこのベッドです。
まだ年間320台しか売れてなくて採算が取れず、価格は25万円と高めですが、
渋谷区などは助成金も出すので、これから普及してゆくと思います。

●車の外にエアバック(12.15日経記事)

とうとう出ました、グリルエアバッグ。
人がぶつかった時にボンネットとフロントガラス上に風船が出て人を怪我から護るしくみです。
豊田合成という会社が開発しました。ぱちぱちぱち。
車で歩行者や自転車運転中の人をはねた場合、最も多いのが、
ボンネットとフロントガラスに頭をぶつけての死亡です。
運転席と助手席の室内のエアバッグはあったのですから、
基本的には社外でも出来ない理由がありません。
ただし、外のエアバッグは衝突前に膨らまないと効果がなく、
衝突を事前に察知するシステム作りなど問題はあるそうです。
2010年までに実用化をして、各自動車メーカーに採用を呼び掛けますが、
いつもベンツが先駆けるところ日本の会社が先鞭を付けたところはすばらしい!

●自分の「現在地」を知る

「立松和平さんに聞く、人生修行の伴侶に心の一冊を持て」(12.20日経)
彼は以前テレビで「超真面目さ」という新しいユーモアで笑わせてくれてましたが、
彼はあれから50歳代のほとんど10年を費やして『道元禅師』を書いていたというのです。
その末に見つけたのが「今ここにいる自分」というもの。
以下、立松和平さんのコメント。
「十年近く前のことです。ロンドンの広い公園を歩いているうち道に迷ってしまった。
内外の極地や難所を好んで歩いてきましたが、
難攻不落の要塞のように立ちはだかる『道元禅師』を書き始めたばかりだったからかもしれません、
立ちすくむような不安に襲われた。
そのとき、看板の地図に赤い印で『You are here』(現在地)とあるのを見つけて安心すると同時に、
人生のキーワードに出合ったような気がしました。
『おまえはここにいる』、つまり人生の中で立っている場所が自分では確認しにくい。
だから現在地を知る道しるべが大事なんです・・・・立松和平さん」
九州、佐賀の友人がお寺で「てらおん」という音楽コンサートをやっていて、
途中、お坊さんが講話をはさむのですが、その時に印象に残った話。
「ナビは行き先もわかるが、なによりもまず自分が今どこにいるか教えてくれることが大きい。
宗教も同じこと。行き先ばかりに気を取られずに自分の足もとを見つめなさい」
パールズのゲシュタルト療法も「今ここにいる自分」に気付くことを大切にしています。
過去でもなく未来でもない、いまここで起こっている一瞬一瞬の自分の感覚を味わっていると、
なんらかの「気づき」を得られるというのです。

●0.5ミリ芯に4Bが!

知りませんでした。いつの間にか4Bの芯が出ていました。
0.5ミリのシャープペンシルの替え芯は針のような頼りない細さです。
2Bまではあることを知ってました。
Bがふえるということは濃くなるけど、柔らかくなって折れやすくなるということです。
つまり矛盾を克服しなければならず影で相当な技術開発が行われているはずです。
こんな成熟商品をいくらリファインしてもノーベル賞も株価が上がるでもないのに
こつこつ努力されている鉛筆会社の技術者に敬意を伝えたいです。
しかし不思議なのは鉛筆を使いだしたらしばらくずっと鉛筆だけを使い
「何で今までボールペンを使ってたんだろう」という気になります。
しばらくすると今度はまたボールペンンだけになったり、
万年筆だけにになったりします。今は鉛筆周期です。

●四谷の歩行者の信号

歩行者の信号が進化してタイマーが付きました。
「止まれ」の時は、「歩いている人の表示」の両側に温度計みたいにメモリーが出て、
あとどのくらい待っていなければならないかわかるようになっています。
渡って良い時は「止まっている人の表示」の両側に同じタイマーが出ます。
先日、開かずの踏み切りに、あと何分踏み切りが開かないか?表示するようになって
イライラが減って事故が減るはずだというニュースがありましたが、
病院や役所や銀行の待ちナンバー表示による「あとどのくらい待つ?」がわかることで、
待つ(待たされる)負担は軽減されます。

●四谷は別世界

地下鉄丸ノ内線は四谷駅に着くと一瞬ですが地上に出ます。
荻窪からクラシック音楽でも聴きながらぼーっと乗って、
いきなり地上に出るので「おおおーっ」という感じ。
温かい日差しが降り注ぐホームに下り立って下を見ると上智大学生がテニスしています。
晴れた日の四谷は別世界です。

●あなたの心は息の中にある

「ほら息という字は『自分の心』と書くでしょう?」
と「呼吸法」の先生がおっしゃいました。
呼吸法で生命が活きずき、心が安定すると言うためです。
世界が存在する前に存在したという「言葉」にも人の心が表れますが、
その言葉も息と一緒に身体から出ます。
セラピストは「呼吸を合わせること」と「心を通わせること」は同じことだと言います。
死んだ人の口から空気の塊が出て天に昇る西洋の名画を見たことがありますが
無宗教といいながら日本人の大多数が心のどこかで信じている霊魂不滅の考えと
死んだ身体の口から出て行く空気の塊と、生きて吐く息とはつながっている気がします。

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●前回「またまた見つけた説得力ある広告」についての○○さんのメール
説得力というか、インパクトにつられて買ってしまったのが、
DyDoの「シンプルデザインコーヒー」です。
ペットボトル入りなんですが、ラベルが真っ白の無地で、
下の方にグレーで品名が小さく書いてあります。
他商品が品名をコレデモカ!と押し出す中で、
目立つのなんの・・・・○○さんのメール」


●前回「若者が本を読まない」についての○○さんのメール
「そのようです。紙媒体売れてません、はい。
でもケータイ小説は結構売れてるみたいで・・・
若者が、推敲に推敲をかさねた美しい文章表現を見る機会が減っていることが一番の問題でしょう。
本来ならお金を取るべきクォリティの人に、ぜひ無料の個人サイトをやってもらって、
美文を流通させることが国語力の低下を防ぐ手っ取り早い方法であると思います。
むしろこの為に文科省はプロジェクトを組んで予算を組むべきだ!・・・・○○さんのメール」


●前回「人望という基準」についての○○さんのメール
死語になっても、死現象ではない、と信じたいですね。
人望の無い人、つまり、その会社や部署の中でベテランだからって大事にされ、
立場の強さを楯に他人に対して不遜な態度を取るようなスタッフのいる組織は、
結局ノウハウを伝えて連帯することができなくなっていって尻つぼみになると思います。
その業種が単純作業に近ければ近いほど。
工場の人員管理なんて最たるものと思います。
事故や不正が多いのは、管理者が人間を大事にしないからです。
人望という言葉、復活させてほしいですね。
評価基準としてもっと大きなウェイトを占めれば、
偽装と自殺は減ると思うんですけど。・・・・○○さんのメール」

●前回「 朝のラッシュ」についての○○さんのメール
すし詰めとはァ良く云ったモンよ・・・・○○さんのメール」

●前回「南北線の客層」についての○○さんのメール
競輪、競馬、競艇場を網羅している京急の客層にくらべればドコだって知的です。
でも、車輌のバラエティと車窓の変化に富んで、
猛スピードでかっとばす京急が大好きです(笑)・・・・○○さんのメール」

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  ■   中年期の課題と人徳
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中年期の目標となる「人徳.人望」が死語になった前回書いたら、
「人徳ってなんでしょうか?」と、若い人から質問が来ました。(うそです)

「人徳.人望」を備えた人の頂点は「聖人」でしょう。
『近思録』には、「だれでも学んで聖人に至る」と書いてあリ(山本七平1991)
聖書にも「あなたがたも完全な者になりなさい」(マタイ五・四八)と書いてあるから、
「聖人」は、まあ一応人間の目標ではあるんでしょうね。
「徳」のクライテリア(条件)は18あるんだそうです。
中国の皇帝、舜(しゆん)帝に家来の皐陶(こうよう)が答えたのが以下の9×2=18徳目です。

1.寛にして栗(寛大でなおかつしまりがある)
2.柔にして立(柔和でなおかつ、事が処理できる)
3.愿にして恭(まじめでなおかつ、ていねいで、つっけんどんでない)
4.乱にして敬(事を治める能力がりなおかつ、慎み深い)
5.擾にして毅(おとなしくなおかつ、内が強い)
6.直にして温(正直・率直でなおかつ、温和)
7.簡にして廉(大まかでなおかつ、しっかりしている)
8.剛にして塞(剛健でなおかつ内も充実)
9.彊にして義(強勇でなおかつ、ただしい)

上の18徳を全部を備えている人がいたら「超徳力者」です。
『近思録』で「九徳、最も好まし」となっているのは、
普通の人に全部要求するのは無理だから、
せめて半分の9徳目を目指そうじゃないかというわけです。

1.寛大で結構なのだが、しまりがない。
2.柔和でありがたいが、何も処理できない。
3.まじめなんだが、とっつきにくい。
4.事を治める能力があるのだが、尊大で高飛車だ。
5.おとなしいが、しんがない。
6.正直・率直なのだが、冷たい。
7.まかせっきりは結構なんだが、何もつかんでいない。
8.一見強いんだが、内はからっぽ。
9.強勇なのは結構だが、無茶をするから困る。

このレベルなら目指す気になりますね。これが上司ならどこか愛すべき上司です。
ただし本人がその半分だってことを自覚していればの話ですが。
たとえば「おれは部長としてはしまりがないな」に対して、
「あなたは小さなことにこだわらない寛大な部長さんですよ」とリフレーミングできます。

最悪なのは以下のような全く徳がない上司で、こういう上司の下で働く部下は気の毒です。
だいたい上司に対する悪口は以下の内容で、皆さん思い当たるふしがあるはずです。

1.こせこせうるさいくせに、しまりがない。
2.とげとげしいくせに、事が処理できない。
3.不まじめなくせに、尊大で、つっけんどんである。
4.事を治める能力がないくせに、態度だけは居丈高である。
5.粗暴なくせに、気が弱い。
6.率直にものを言わないくせに、内心は冷酷である。
7.何もかも干渉するくせに、全体がつかめない。
8.見たところ弱々しくて、内もからつぽ。
9.気小さいくせに、こそこそ悪事を働く。

書いていてある種気持が良いのは、
まさか自分が部下からそう言われているなんて夢にも思わないからなんですね。

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 ■■■    褒められて自信を取り戻そう
 ■      ニッポン人
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ヤナセからおくっているパンフレットYANASE LIFE plaisirに
有名外国人による「日本人絶賛語録」が 載っていました。
こんな話は正月に自信を取り戻すには良い話題です。
半分はべんちゃらんとわかっていても、言った人達はフランシスコザビエルはじめ
なにしろ世界の有名人ですから権威があります。
「此の国民は、私が遭遇した国民の中では、一番傑出している。」・・・・フランシスコ・ザビエル
フランシスコザビエルがローマの本部に送った報告書に書いたんですね。
ラテン語で日本人はだれも読む機会がないのでおべんちゃら度は低いでしょう。
以下内容、
「そこで私は、今日まで自ら見聞し得たことと、
他の者の仲介によって識ることのできた日本のことを、そのまま貴兄等に報告したい。
先ず第一に、私達が今まで接触に依って識ることのできた限りに於ては、
此の国民は、私が遭遇した国民の中では、一番傑出している。
私には、どの不信者国民も、日本人より優れている者は無いと考えられる。
日本人は、総体的に、良い素質を有し、悪意がなく、交ってすこぶる感じがよい。
彼等の名誉心は、特別に強烈で、彼等に取っては、名誉が凡てである。
日本人は大抵貧乏である。しかし武士たると平民たるとを問わず、貧乏を恥辱だと思っている者は、一人もいない」
(「聖ワランシスコ・デ・サピエル書簡抄(下)」アルーぺ神父・井上郁二訳、岩波文庫、1949。P26−28)
1541年にリスボンを出発したザビエルは、アフリカのモザンピーク、ゴア、インド各地やマラッカなどにいて、
他の国をよく知っているのに、このくらい手放しで日本に惚れ込むことで宣教の効果も抜群だったということでしょう。
まだ、他に何人もの「有名外人による日本称賛記」が載っていますが、
いっぺんに出すともったいないので、次回から小出しにします。(続く)

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   ■   人生を切り開く
 ■■■   じゃんげん必勝法
   ■   (日経マガジン12月号)
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グー、チョキ、パー。3つに1つ。勝つ確率は3分の1?
じゃないんだそうです。
じゃんけんを真面目に研究している人がいるからすごい。
桜美林大学の芳沢光雄教授は延べ725人に10−20回のじゃんけんをしてもらい、
11567回もの勝負データを集めました。
結論
法則1「勝つにはひたすらパーを出せ」
実験ではグーが出る確率は35.0%。、チョキは31.7%、パーは33.3%だった。
つまりパーを出し続ければ勝率が上がるというわけです。
確かにグーとパーは出しやすくチョキはやや出しにくい感じがします。
「人間は警戒すると拳を握る。勝ちたい、という気持で思わず握りしめる人もいるでしょう」と芳沢教授。
これは私が学生時代から人から聞いて知っていました。
こちらからいきなり大声で「じゃーんけん」と叫んでパーを出すと、
特に相手が男性だと「このやろう」と手を握りしめてグーを出すから勝てます。
この手で何度人生のアブナイ局面を乗り越えてこれたことか。
法則2「あいこになったら、その手に負ける手を出せ」
これは知らなかった。
実験では、2回続けてじゃんけんをした10833回のうち、
同じ手が続いたのは2465回で22.8%。
確率で考えると、3分の1どころか4分の1もない。
つまり、同じ手は出ない可能性が高いのです。
パーであいこ(引き分け)になったら、次に出るのはグーかチョキ。
ここでグーを出せば、少なくとも負ける可能性は低くなる。
あいこになった手(パー)に負ける手(グー)を出せぱ、勝率が上がるというわけです。
3回勝負などでも同じだそうです。
世界じゃんけん協会(World Rock Paper Scissors Society, WRPS カナダに本部)があって、
毎年500人も参加するじゃんけん世界大会があり必勝基本戦術はあるそうです。
今年はじゃんけんに強くなって大きな幸運を掴みましょう。

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