もどる 文責:進む原田 (susumu@praxcis.co.jp)
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■■■■■「デジャ」
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■■■■■■■■■■週刊
■■■■■■■■■■デザインジャーナル266号
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■■■■■■■■■■2008年11月21日(金)発行
■■■■■■進む原田
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目次
0 ・・・・・・まくら 
1 ・・・・・・視覚伝達優位説・・・・その4 様々な感覚の中の視覚
2 ・・・・・・癌になった時家族にどう伝える?   
3 ・・・・・・アルバートエリスの健康的な生き方・・・その2
        「健康な人は社会的関心を持つ」
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■  ■   まくら  
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●なんともうクリスマス

飯田橋のホテルメトロポリタン エドモントには
あちこちにクリスマスツリー飾ってありました。
隣のスタバではずっとクりスマスソングがかかっています。
まだ11月です。

●日本は男女平等とは言えない

男女平等指数、日本は91位に後退(11.10日経)
女性登山家やスポーツ選手が大活躍する日本は、
世界の中で男女平等が進んでいる国だと思っていたのですが、
世界128カ国の中で91位ではたいしたことなかったんですね。
先進国としては恥ずかしいかぎりです。
発表したのは「世界経済フォーラム」で、
「ジェンダー・ギャップ指数」
で各国の男女平等の度合いを計りランクがつけられます。
計る尺度は、教育、就業、健康面および政治参加等の面で、
例えば、国会議員に占める女性の割合、企業経営層の女性の割合、
同じ仕事で得られる賃金平等率などです。
アメリカは31位、中国は73位で日本よりもまだましです。
北欧諸国が最も高い。(やっぱり)
1位、ウェーデン、2位、ノルウェー、3位、フィンランド、
4位、アイスランドと北欧諸国が続きます。
このたびトップ10入りを果たしたのは
ニュージーランド、フィリピン、ドイツ、デンマーク、アイルランド、スペイン。
また、旧ソ連諸国は日本より上位の中位です。
最下位はイスラム教国の国々で理由はなんとなくわかります。

●わが教え子、金正日に告ぐ
―脱北エリート教授が暴く北朝鮮―金賢植/著
を読んだら眠れなくなりました。
壮絶な人生があるものです。人生流転がベンハー並。
ベンハーと正反対なのは家族が離散してエンディングがあまりに悲しい。
でも最後には希望も感じる物語です。次回内容に触れます。

●深大寺の珈琲ショップ

じんだいじと読みます。
そばが有名で26軒並んでいます。
間に喫茶店が2軒はさまっていて、
そのうちの一軒でコーヒー頼むとコーヒーだけ持ってきます。
「すみませんミルクと砂糖を下さい」と頼むと、
「え?入れるの」という感じでミルクと砂糖を持ってきます。
2回同じ目にあったので周りを見ていると同じ扱い。
この店は「コーヒーに砂糖ミルクを入れて飲むのは邪道だ」という
強い信念の店なんだとわかりました。

●合羽坂下交差点でゴルフ練習する人

今朝7時半ごろ、会社近くの合羽坂下交差点横の小さな三角スペースで、
5〜60代男性が一人ゴルフの素振り練習をしていました。
10台ほどの車が信号待ちしているすぐ横でけっこう目立ちます。
カーラジオの「シティグループが5万人をリストラ」
というニュースとは異次元の光景です。
シティグループの全従業員数が35万人超というのも驚きですが。

●湯屋が開くのを外で待っている人達

西荻に道後温泉にある、お寺のような大きな瓦屋根の「玉の湯」があります。
日曜日の午後3時半ちょっと前、犬の散歩で前を通りました。
50〜80代の男女10人ぐらいがニコニコ話ながら立っているので、
何だろうと見ていたら、ちょうど3時半の開く時間で、
玄関が開いたのでゾロゾロと入っていきました。
みなさん開くのを待っていたのです。
もどってネットで調べたら、定番の、
富士山の壁画と、コーヒー牛乳もちゃんとあるようです。
西荻駅周辺に他にも文化湯、天徳湯、天狗湯、秀の湯、第二玉乃湯と
全部で6つもあり、町の大きさのわりには多いほうでないでしょうか。

●芯がくるくるまわるシャープペン

日本は文具の宝庫です。
アメリカで同級生だったペルー人(中国との混血)の実家が、
首都リマの実家で「HENWA」という、文具商社と販売チェーン店をやっていて、
ロゴデザインを頼まれたことがあります。
社長である彼女のお父さんが日本によく文具の買い付けにきていました。
日本は世界の文具の宝庫で実験場といってもいいでしょう。
いつも何か新しい工夫して私たちを楽しませてくれます。
先ほど新橋の文具店で三菱鉛筆uniの「KURU TOGA」を見つけました。
書いているうちに芯が自動芯回転して偏減りを防ぎ、
いつも尖った状態に保つんだそうです。
くるっとまわっていつも尖っているから「くるとが=KURU TOGA」
0.5mmと0.3mmの細い芯だから片減りなんかどうでもよさそうですが、
芯がまわっているのは見てもわかりませんが書いてみてスムースな感じはします。
しかし、このアイデアがいきるのはもっと太い芯ではないでしょうか?
効果が実感できるのは最低0.9mm芯で、1.2mm芯というシャープペンもあるのに、
なぜ細い0.5mmと0.3mmから売り出したのかが疑問です。

●黄色の蛍光マーカーペン
本を読んで「ここぞ」というところに黄色のマーカで印をつけます。
私の場合、黄色のマーカ片手に本を読むので、
本によっては黄色だらけになることもあります。
いつでも使えるように10本ぐらいを自宅と会社のあちこちに置いています。
これまで使ってきたのは外国製でした。
日本製に比べて黄色の発色が違うからです。
日本製はどれも薄めでいまひとつガツンときません。
ところがです。
その外国製の黄色が数ヶ月でオレンジになり、
何年かたつと茶色に変色することがわかりました。
茶色になるとコピーとってもよごれに写ってしまうので、
自動読み取り機にかけられなくなります。
ちゃんとした有名ブランドなのに・・・・
その製品の製造国と、日本では気温や湿度など季候が違うからでしょうか?
その外国製は全部捨てて薄過ぎてあまりぱっとしない黄色だけど、
日本製の蛍光マーカーペンを使うようにしました。

●手に取って持ってみました

前回お知らせした、
Panasonicの「そろそろ一眼あそばせ。」のLUMIX G1を
店頭で実際に持ってみました。
空気のように軽いは誇大広告です。いや誇小広告です。
たしかに一周り小さいですが持つとけっこうズシリときます。
しかし普通のカメラと比べたら写りは良いので
魅力ある製品にはちがいありません。

●3万円パソコン時代

パソコンが安くなっています。うれしいことです。
「やはり20万円は出さないと」から「15万円でけっこういける」
になり「用途を限れば10万円でも使える」
そして「5万円の外国製パソコンでだいじょうぶかいな」で
でも安いからと買う人は多く、信用を得て、とうとう
「3万円だったら子供に買ってやってもいいな」
になってしましいました。
デルが3万円 HPが5万円、エイサーが5.5万円と
これだけ店頭に並ぶと一つの精力です。
最近は機能がネットに限られることをが逆手にとって
「ネットブック」なんて言い方しています。
マーケッティング戦略が上手です。
こうなると、日本製がいくら性能をうたっても、
15万円、20万円だしてノートパソコンを買う人はいなくなるでしょう。
ついにパソコンも携帯電話と同じ一人一台の文具へとその分岐点を超えたようです。

●屋根のない駅

上野から高崎東北線でちょっと走った最初の駅で、
ホームに屋根がない駅に止まったのでびっくりしました。
尾久駅です。
閑散としたホームに日がさんさんとさしています。
次が赤羽ですから、まだ都内のはずです。
ウィキペディアで調べたら東京都北区昭和町一丁目でした。
駅名は「おく」ですが、地名は「おぐ」だそうです。
荒川区の広報によると「当時の国鉄が、駅名をつける際に
『おぐ』はなまりだと思って『おく』にしてしまった」だそうです。

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  ■       
  ■     
  ■     視覚伝達優位説・・・・その4
  ■     様々な感覚の中の視覚
  ■      
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現代心理学では
「われわれの生活は、一般的にいって視覚情報に依存する度合いが大きい。
また視覚は他の諸感覚にくらべて対象を客体化する働きがつよく、
対象そのものに密着している。
しかも、視覚はほかの諸感覚の影響を受けて修正されることが少ない。」
((丸山欣哉「感覚間相互作用」)と言われています。

つまり「たしかにこの世界は私がこの目で見た通りの世界だ」
ということが後の別の感覚で修正されないつまりブレにくいということです。
本当は例えば嗅覚でも「たしかにこれは腐っている」ということで、
ブレないのかも知れません。
しかし視覚は広い範囲でそれに遠くまで情報として入ってくるから、
量的優位も関係しているかも知れません。

ではどうやってそれを実験するのか?
まず、プリズムやレンズを組み合わせてつくった眼鏡を被験者にかけさせて、
網膜像を通常位からずらしたり、上下を転倒させたり、左右を逆にしたりします。
つまり逆さまに見えたりずれて見えたりする、まともに見えない眼鏡をかけさせすごさせるのです。
だいたいこういう、ある特定感覚を混乱させマヒさせるということが、
知覚実験の常套手段のようですね。
見え方がこれまでとかわるのでしばらくいろんな感覚が混乱しますが数日後になると、
それらのズレガ整理されて異常な世界とは感じられなくなります。
以前は、こういった順応を視覚―運動系が変更を受けると考えられていましたが
その後、身体や手足の他の諸感覚の方が修正されると見なされるようになったというのです。

別の実験では、
最初にものに手で触れて大きさを感じます。
次に凹レンズ(小さく見える)をかけて見たら、
触って感じた大きさよりも小さく感じます。これは順当な感じですね。
ところが反対に先に凹レンズをかけて見てから(小さく見えます)、
その後に手で触れて大きさを知覚した場合は(大きさを感じるはずです)、
眼で見たほうの「小さく知覚」されるというのです。
見たほう(見て知覚した)の大きさが優先されたのです。

また別の実験では、
目の前にベルの鳴らない電話機をおきます。(音が出ない見える電話)
そしてもう一つのベルの鳴る電話機を隠しておきます。(音が出る見える電話)
最初近くに置きますが、ベルの鳴る電話機を見える電話機から離していきます。
2つの電話機が近いうちは見えている電話機が鳴っていると勘違いしますが、
角度が12度開くまで離してはじめて、
「この見えてる電話機は鳴ってなくて隠れたもう一つがなっているんだ」とわかるわけです。
間隔が相当開くまで、「人は見た目を信用する」ということの証明です。

丸山欣哉は「感覚間相互作用」で、
「感覚組織の統合様式は〈視覚優位の統合〉のかたちをとる。
まず軸になるものとして視覚という、安定した感覚がある。
これはもっとも情報量が大である。他の感覚情報によって修正を受けたり、
変更されたりすることはほとんどない。他にとっての基準系になりがちである。
この基準系にある程度適合できるよう、他の感覚は柔軟に融通がとれるようにできている。
こういった機構を(18)〈視覚優位の統合〉と呼んでおこう。》
ということになります。

続く
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   ■      
   ■    
 ■■■    癌になった時
 ■      家族にどう伝える?
 ■      
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自分が癌と医者に言われたら家族にどう伝えるか?
11.12日日経(タ刊)に癌告知の記事が出ていました。
医者が患者に直接癌の告知するようになったからですね。
この事例はブラックユーモアです。
妻にたいする携帯メールの件名が「がーん」
本文が「がんがみつかりました」です。
私も、もしそうなったら「がーん」となるでしょう。
それしか言いようがないくらいショックです。
家族で「伝えるか伝えないか」で話し合っとく必要がありますね。
どの程度の関係性の範囲まで伝えるかも?
政治家だったら友人にも伝えられないでしょうから辛いでしょうね。
私は「教える」「教えてくれ」「広く伝える」と宣言しています。
日本に癌告知を広めた一人に上智大学名誉教授のデーケン教授がいますが
デーケンさんの話に、夫が癌だということを夫婦両方とも知っているのに、
「妻には私が癌だとことを話さないでください。彼女は気が弱いから」
「夫には夫が癌だとことを話さないでください。夫は気が弱いから」
と医者に頼む話が出てきます。
「心配を掛けたくない」「家族に迷惑を掛けたくない」という配慮からそうするのですが、
感謝の言葉やさよならを言えないから残された人に結果的によくないと
デーケンさんは言います。

 昔は最初に家族に伝えそれから本人に伝えていましたが今は全く逆で、
最初に本人に伝えるようになりました。
私も慈恵医大でバーティーションの向こう側で、
「おばあちゃんは○○癌ですから、治療しましょうね」
と耳が遠くなったおばあちゃんに大声で医者が伝えるのを聞きました。
こっちは検査の結果前だったので気になりましたが、
「これだけ医者が大声でガンガンと口にできるということは、
死ぬ病気から治る病気になったってことかな」と心強くも感じました。
友人に知らせる場合「連絡役1人選んで任せる」ということも記事に書いてあります。
年老いた親には伝えにくいでしょうね。
「なんでそんなこと黙っていたんだ!いっしょに荷物を抱えてあげたのに」
と後で怒られるかもしれないし、悩むところです。
家族と親の死生観がこの時に問われるということです。
またこの死生観の意見調整を難しくいているのが、
「そんな話を縁起でもない」という日本文化だとデーケンさんは話しています。
医療システムの中の「アカウンタビリティー」(説明責任)で、
システムの一部だけ先に欧米化してしまったんですね。

欧米化のついでに、外国の医者が開発した、
「悪い知らせの伝え方」というのをネットで見つけたので次回

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 ■■■       
   ■     
   ■   アルバートエリスの
 ■■■   健康的な生き方・・・その2
   ■   「健康な人は社会的関心を持つ」
   ■  
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エリス博士の「心理的健康について13の基準」の二つ目
以下原文のまま(25P〜27P)
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(2)社会的関心
社会的関心は普通、理性的でかつ自助的である。
なぜなら、多くの人は社会集団や共同体の中に入って生活したり、
楽しんだりすることを選ぶからである。
もし道徳心をもって行動しなかったり、他人の権利を踏みにじったりして、
社会の存続のために協力しなければ、人々は自らが心地よく、
そして楽しく暮らしていける世界を自らの手で創造していくことが難しいであろう。
以上原文のまま
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以下原田の解釈
 つまり社会人として社会とうまく付き合えってことですね。
日本人からすればすごく常識を言っています。
社会も、地球、国、町、地域社会、ご近所、職場、家族とレベルがありますが、
エリスが言っているのは、地域社会、ご近所、職場、家族でしょう。
ただうまくやるだけだったら関心を持っているとはいえません。
なにしろ相互作用の社会ですから参加するかしないかに絡んできます。
社会に関心を持ち、自分を律しながら楽しく社会参加しろってことでしょう。
社会的関心も大きな社会相手となると政治活動やODAやNPO活動になりますが
そこまでは言ってなくて小さな社会で順応することを考えていいと思います。
 私たちの年齢になると多くの人が地域社会貢献を口に出します。
会社人間から離れ、地域人間になったときに、地域の中で楽しくすごすためには、
早く地域に馴染んだほうが良いからです。
退職した後も効率的に動く会社人間の性(さが)ですね。
地域化手段の一つとして地域ボランティアということになります。
祭りに参加したり、横断歩道で黄色の旗もって小学生と挨拶したり、安全パトロールしたり。
この感覚を前倒しして、成人期と中年期に、会社と家庭で発揮できれば良いのでしょう。
エリクソンのライフサイクル論の成人初期の発達テーマは「親密性」です。
社会の中で他人とうまく関係してゆくのが「親密性」です。
「親密性」の獲得に失敗すると「孤立」に陥ります。
エリスはこの「親密性」のことも言っているようです。

次回に続く


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文責:進む原田 (susumu@praxcis.co.jp)



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