もどる 文責:進む原田 (susumu@praxcis.co.jp)
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■■■■■■■■■■デザインジャーナル293号
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■■■■■■■■■■2010年6月17日(木)発行
■■■■■■進む原田
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0・・・・・・・まくらのみ  

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■  ■   まくら
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●ipad(パッド)を買わずにじっとしています。

 「最初だけで後は使わないだろな」と、欲しいけど買わずにいるところです。
先日、ある広告ディレクターが買ったばかりのipadを持っていて、
ぐるっと取り囲んだクライアントにいろいろやって見せていたのを、
後ろの隙間からじっと見ていました。
「ネット呼び出に時間がかかリすぎるな」とか心の中で色々ケチを付けているんです。
タバコ吸う人が健康の不安を軽くするために、
「自分のおじいさんもタバコ吸ってたけど永生きした」と考える、
フェスティンガーの「認知的不協和理論」というのがありますが、
まさに自分がそのものズバリの態度をとっていたので、
後でおかしかったです。

●生活の質1位はウィーン 東京は40位(exciteニュース6.16)

 アメリカのコンサルタント会社、マーサー社が発表した、
世界221都市の「生活の質ランキング」によれば、
世界で最も質の高い生活を送れる都市はウィーンで、
東京が40位、横浜と神戸が共に41位だそうです。
ほっといてくれという感じですが。
スイスのチューリヒが2位、ジュネーブが3位と欧州の都市が上位を占めていますが、
あんな一見何もなくて退屈な都市がなぜだかわかりません。
政治、経済情勢や治安、医療、教育、交通など39項目でチェックしたというのですが。
日本は首相がコロコロ替わるので政情不安定と映るのでしょうか。
首相交替も、木と紙の家の作っては壊しの文化様式でもあります。
最下位の○○○○○は戦争してて危ない都市だから納得できます。
おそらく上位50位までくらいは、自分が住んでいる都市が一番だと思うはずです。
一位と一番はちがうんですね。
一番は「住めば都」の主観が入っていて、だから何位というのは意味がなく、
「ほっといてくれ」ということなのでしょう。

●これでいいのだ

 心理関係の、どの飲み会で、誰が言ったか、どうしても思い出せませんが、
「赤塚不二夫の『これでいいのだ』ほど奥が深い言葉はない、
この言葉が胸に入ってきて気持ちが軽くなり人生が楽になった。」と言っていました。
たしかに「これでいいのだ」という、あきらめと居直り(私は良い意味で使っています。)
とも自己肯定ともいえる決め言葉は「ねばならい」「べきである」の反対の言葉です。
人が何といおうが、誰と比べようが「これでいいのだ」という、
人生・運命・宇宙の原理に対する基本的信頼感があってこその悟りの境地です。

●明治大学でプレゼンテーション講義してきました

 社会人の夜の特別クラスでこの授業はこれで3年目です。
悪声で口下手の私がプレゼンの講義というのもおかしな話ですが、
4人の講師で教える4回シリーズ講義で3番目の起承転結の「転」だから、
3時のおやつ、箸休め的な位置付けと勝手に解釈して、
「まっいいか、練習になるし、自信もつくし」ということで引き受けています。
元NHKアナウンサーの羽佐間正雄さんのプレゼン塾で、
「朴訥は饒舌に勝るという言葉もあるから原田さんはそのままでいいです。」
とサジを投げられたくらいですから、しゃべり方はヘタの部類にはいるでしょう。
「良いデザインは説明がいらない」という甘えがあるからなかなか上達しません。
何年も外国で仕事しても英語でプレゼンできないのも同じ甘えからです。
そのかわりとして図で説明する、その図の作り方は発達するわけです。
デザインのような数字で証明できない感覚的なことを納得してもらうための
図で説明する技術は一般のサラリーマンの生徒さんにも応用していただけるわけです。
サラリーマンにとっての数字で証明できないものといえばビジョンや夢があります。
どういう時にそれが必要か?
転職時やプロボーズする時、出世する時、独立する時など、大きな人生の節目です。
もしあなたに夢やビジョンがあればの話ですが。
将来に関するビジネス提案なども、ある程度数字やグラフで表せますが、
未来は未知数に満ちています。最終の決定要因はちょっと違ってきます。
「上手く行く」「やりとげられる」「やらせて欲しい」といった
プレゼンターの熱意や成功を信じる力を、プレゼンを受け決定する側が、
「普段真面目な君がそこまで言うのなら信じて君にかけてみよう」といった、
熱意、信頼感、理屈を超えた感性的な要素が関係してきます。
我々デザイナーもデザインを、例えば「先進性」「信頼性」「親近感」のような、
感覚言葉に分解して、できるだけ図式化して見せる努力はしています。
そういえば心理学のプレゼンもデザインプレゼンと共通したところがあります。
例えば「知能」や「性格」も実際には存在しない心理学者が作り出した「構成概念」です。
その知能や性格を、知能テスト、性格テストなどで、数値化したり図式化したりして、
人が見てわかるようにするわけです。
これらの技術を応用すれば皆さんの夢やビジョンも人に伝えることができるでしょう。
本当に身近な人には言葉だけで伝わるかもしれませんが
ちょっと距離がある複数の人には、図式化することで説得力は増すでしょう。

●人間総合科学大学の「産業心理学」の講義

 こちらも3年目になりました。一応、非常勤講師です。
生徒さんは医療系が半分以上の社会人対象の通信制の大学で
スクーリングがあり、「産業心理学」は年に2回の集中講義です。
こちらも3人で受け持ち、それぞれ手分けして教えています。
後の2人がベテランの学者と医者で私が一番の新人だから
毎回一番バッターです。
後の2人にきっちり抑えてもらえる安心感があるから気楽に脱線できます。
学問的にやれないことを言い訳にしているにすぎないのですが。
たくさんの内容をパッパパッパ視覚で見せながら話して行くから
「ひらけポンキッキ方式(セサミストリート方式)」と勝手に呼んでいます。
生徒さんは目が回るはずで、教師仲間にそういう教え方は良くないと言われましたが、
産業心理学の範囲が広すぎ、そして知っておくと役に立つことがあまりに多いので、
会社で困った時に「これに関する話は聞いたことがあったな」と
思い出せる程度で充分という気持ちが強いから、
どうしても盛りだくさんになってしまうのです。
洗練されていくともっと引き締まった講義ができるようになると思いますが
当分このままのスタイルで行くしかありません。

産業心理学というのは
 経営者にとっては「どうすれば従業員がよく働くか?」であり
従業員にとっては、「どうすれば楽に仕事ができるか?」の学問です。
会社や病院といった職場の心理学です。
職場には必ずといっていいほど、誰か、苦手な同僚、部下、上司、社長、取引先がいます。
仕事は人間が相手だから職場の悩みはほとんどが人間関係に集約されます。
農業、漁業といった第一次産業でも、農協、漁協、市場、役場、組合など人が関係します。
だから産業+心理学なのです。
産業心理学は、心理学を産業の分野まで拡げた応用心理学です。
だから、そのまま仕事や職場で応用でき、問題への対処のヒントを与えてくれます。
勉強の中身は各理論が中心です。
例えばリーダーシップの研究者は誰と誰と誰で、どういった理論があるか?
と理屈だけでも先に知っていると、ものごとを大きく広く見ることができます。
「なぜ上司は自分に対してああいう態度をとるんだろう」と嫌な思いをしつつも、
物事の受け取り方に客観性が増し、ストレッサーが観察対象に変化するので、
苦しみが多少緩和され、落ち着きをとりもどせるので、
より適切な対処に近づけることができます。
悩んでいる間は萎縮していたけど冷静さをとりもどしたとたんに、
上司に向かって「なぜそういう言い方をされるんですか」と聞けたりします。
あるいは黙っとこうと決めることもできます。
「言えない」(ように上司から脅されに押さえつけられている)と
「言わない」(戦略上ここでは言わないほうが得策と自分が決めたのだ)との違いは
天と地の差があります。
・・・といった流れを作っていけるのが産業心理学を学ぶ意義と仕組みです。

続く








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