もどる 文責:進む原田 (susumu@praxcis.co.jp)
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■■■■■■■■■■デザインジャーナル294号
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■■■■■■■■■■2010年7月2日(金)発行
■■■■■■進む原田
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0・・・・・・・まくらのみ  

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■  ■   まくら
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●「ペン太くん」クールバンダナ

コンビニで、
「水にひたして首に巻くだけでひんやり!」
というペンギンがついたパッケージのキャッチについ買ってしまいました。
棒状のハンカチにリングが一つ付いただけで500円
中に吸水ポリマーが入っていて、
10〜15分間水に浸けてから使うと書いてあったので、
水に浸けていたら見違えるようにパンパンに膨らんで、
半日使ってみましたが悪くないです

●書きやすいボールペン

以前、画期的なボールペンが出たと、
uniのJETSTREAMを紹介しました。
さっき文具屋に行ったら、POPには世界一書きやすい、
印刷では「世界新! エマルジョンインクを搭載した新世代ボールペン
ZEBRA Surari(スラリ)」というのが出ていたので
試し書きしたら、たしかにJETSTREAM並みに書きやすいです。
ZEBRA も努力したんですね。こうやって日本製品はよくなってゆく。

●映像作家100人2010

本ですが、各人の作品のさわりのDVDが入っていて、仕事しながら見ています。
動きがあるだけにデザイン脳を刺激してくれます。
遊び感覚の実験的段階が多いのでなんでもありの世界。
なかには NHKの大河ドラマの字幕を映像で作っている本格プロも混じっていますが
多くの作品が学生作品のような、制限なしで作る実験的なものです。
20年前ごろから映像芸術が拡がりはじめたのですが、
「これから映像だ。動きがないとデザインも商売にならないぞ」と
思いつつ、だからといって急に方向転換できなかったのですが、
結果として世の中の映像メディア化が案外と手間取っています。
それは液晶の安価化と端末の処理速度による大衆化の遅れでしょう。
映像の世界は40年前のグラフィックデザインの世界とよく似ています。
先輩がいて「こうやるべきだ」というモデルないので、
人の数だけ様式があり、それも泥付き大根のような途中段階でもゆるされるので、
粗削りで新鮮で刺激に満ちています。
アイパッド見たらわかりますが、これからはグラフィックデザインも動きはじめます。

●今やパソコンも家電の時代?

先日、友人がしょげていました。
新しいラップトップパソコンを店員に薦められるまま買って帰って、
いつも仕事する自宅のリビングのテーブルの上に置いた途端に、
「しまった」と思ったそうです。
それはデザイン。
友人はそれまでVAIOを使っていました。
今度の○○○はたしかにデザインがごちゃごちゃと色んなものがついています。
ラップトップなのに何で表面に丸いスピーカーがついていて、
それを強調するかのように銀枠で囲ってあったり、
アジアのデコレーショントラック並みの装飾です。
そのゴテゴテもヨドバシカメラ店内では目立ち方が少ないのですが、
自宅に置いた途端に存在感が際立ちます。
アップルとSONY以外のパソコンメーカーの工業デザイナーは、
このレベルのデザインを毎日させられててかわいそうです。
学生時代、とても良い作品を残した彼らは、
自分でもいい仕事をしていると絶対思っていないはずです。
アップルデザインがモデルだと明らかにわかるVAIOだって
私に言わせればどこか一ヶ所妥協があります。
でも他社製品よりもよりもずっとましです。
(・・・デザインジャーナルらしくなってきたけど次から自重します。
 しかし勢いがついたからこのまま言わせてもらいます。)
といったことを、デザイナーではない友人に話してもしょうがないから、
とっさに、「パソコンはもう特別なものじゃなくて、
冷蔵庫や洗濯機のような家電になったんだよ。だからキラキラしている。」
といったら「家電」がヒットしたらしく、
「家電と考えると気が楽になった」と話していました。
それにしても20万円を超えた高額商品だから
デザインまで「家電」にしてしまうのは勘弁してほしいですけどね。
たとえゴテゴテが売り場で目立って売れたとしても、
使用時点で浮いてしまい、結局は愛されるブランドにはならないので後でツケが来ます。

●秘伝:会社を辞めるときの3セリフ。

以下、我が社の社員は読まないでください。(笑い)
これは明治大学のプレゼン講座でも脱線伝授する内容です。

勤めていた会社の上司に「会社を辞める」と言い出しにくいものです。
ほとんどの人がその期間中、悶々とします。
特に小さい会社は相手が社長だから言い出しにくい。
「あの社長にはついていけない。こんな会社辞めてやるっ!」と決めた場合でも、
いや、だからなおさら言い出しにくいのかもしれません。
「あの社長のことだから、何か恨み言、嫌みの一つも言われるんじゃないか。
ネチネチと引き止められ、それでも断わると最悪どなられるんじゃないか」と考えます。
でも言わなければ話が進まない。

まず場面設定
「ご相談がありますので時間をください」と特別にアポを取ります
「今ここではいけないのか」「はい大事なことですので」
「いや今聞くよ」と言われかねないので、できるだけ人を介するか、
メモでお願いするかします。
どうしても口頭じゃなきゃ受け付けてもらえなければ、
社長が出かけ時とか手が放せないタイミングでお願いします。
アポが明日になると、社長は明日までに覚悟を決めるからです。

辞められる側の心理
「実はお話があります」と社員が言ってきたら、社長は、
だいたい会社を辞める話と経験でわかっているから、ドキッとします。
私も社長として「実はお話があります」は、何度聞いてもドキリです。
一度だけ例外がありました。
「あーとうとうその時がきたか」と覚悟しつつもドキドキして対応したら、
「実は結婚することになりました」と言ったのでガクッ。
「そういうことはもったいぶらずにすぐ言ってよ」と言いました。
社長にすれば「俺に(会社に)不満があって見捨てて行ってしまうのか」と
自分を否定されたように感じるものなのです。
寂しさを誤魔化す意味で、怒り出す社長もいます。
社長の学校で石野誠一先生から教わった教訓は
「来るものは拒まず、去る者は追わず」(つまり気持ちよく去らせてあげろ)
(一度辞めると口に出した社員は後でも必ず辞めてゆくから引き止めるな)
ですが、理屈でわかってもこればかリは慣れません。
せっかく仕事とシステムに習熟して使い勝手が良くなってきた時に
辞めて独立するか、他所の競合会社に移るということですから、
もったいなさと怖さも混じります。
まあ、辞められる側の心理はそう言ったものだと参考です。

辞める側の事情として、
「こんな会社辞めてやるっ!」から「ここから学ぶものはない」
「自分でやってみたい」「もっと待遇が良いところへ行く」まで様々です。
どのような事情であろうと辞める手続きはあります。
本当なら今日辞めると言って明日から出社しなですめば楽なのですが
どの会社にも事前通告2月ルールというのがあるので、早めに言うことになります。
悪い会社ほど、その間辛い思いをさせられます。

もう一つ大切はのは直前の勤務態度です。
辞める前の期間、サボタージュ、遅刻はいけません。
まして不満は口に出しません。
「あーどうも様子がおかしいと思っていたが
やっぱり辞めることを考えていたのか」と思われるとまずいでしょう。
辞める間際は後輩、同僚、先輩が注目していて後々の信用をなくします。
業界は狭いのです。

さてここからが本題です
どのような事情で辞める場合でも以下の3セリフをただ繰り返します。

1.お願いします
2.ごめんなさい
3.ありがとうございました

1.お願いします
何言われても「辞めさせてくださいお願いします」で通します。
けっこう多いのが「後、半年次が見つかるまでいてくれ、
ボーナスも弾むから」というものですが、お願いしますで通します。

2.ごめんなさい
「あと今年いっぱいいてくれないのか!」
「いま辞められたら会社が困ることは君だったらわかるだろう」ときます。
「ご迷惑をおかけして申し訳ありません」と言います。
表面的には謝罪の言葉ですが、
内心は「あなたの都合に合わせるわけにはいかないんです、
アイアムソーリー=(お気の毒さま)」という意味で、
ごめんなさいを繰り返します。

3.ありがとうございました
「君には期待して特別に犠牲を払って色々教えてあげたじゃないか」ときます。
「ほんとうにありがとうございました」と言います。
腹の中ではそれほどやってもらったと思ってなくても、
社長はやってあげたと信じているのだから、
逆らわずに感謝の意を伝えます。

繰り返す
しばらく言わせるだけ言わせると社長も疲れてきて、
「どうしても辞めるというのかね」ときます。
そのときはまた、1の「お願いします」にもどります。
「どうしても辞めて独立したいので(転職したいので)お願いします。
今後もお仕事で協力させていただきます。」とオマケを付けたりします。
だめだったらまた「ごめんなさい」「ありがとうございます」と 相手が根負けするまで延々と繰り返します。

何言われても上記の3つのどれかで対応できるので、
この3セリフを何度も何度も自動的にいえるまで声に出して練習しましょう。
(実はこのメジャー3セリフは辞める時だけじゃなくてずっと使えるんですけどね)
ポイントは「社長を嫌って辞める」と最後まで我慢して感じさせないこと。
例えそうであっても(笑い)
ある程度やり取りしたら、
「こいつ俺を嫌って見限って辞めるんじゃないな」
「自分なりの計画があってそれに向いたいんだな」とわかると
スッとあきらめてくれます。
驚きと困惑と怒りと失望がひっくり返って、
今度は友好的に出してやろうとする社長もいます。
敵に回すより味方にしといた方が得策だと考えるのが社長の特性でもあります。

あとがき
実は私は生涯通じて10回「辞めます」と言ってきました。
最初の3回はまだ二十歳前で社会的に未熟だったので親に言ってもらったり
後味の悪い、とてもまずい辞め方しかできませんでした。
恥ずかしさや社長に悪かったなというそれぞれとても印象に残っているということは、
やはり大きな精神的な負担を強いた出来事だったのでしょう。
最後の10回目の「辞めます」は30年前でした。
こういった文章が書ける余裕ができたのは、皮肉なことに、
「会社を辞めます」と言えない立場と年齢になってからです。
社員に辞められる方の経験を30年間やってきてまとめたものです。

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●ウィーン

前回号で、「世界で最も質の高い生活を送れる都市はウィーンで、
あんな一見何もなくて退屈な都市がなぜだかわかりません。」
と書いたら、吉祥寺にお住まいの○○さんから
以下のメールを頂きました。
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以下○○さんのメール

私が今一番気に入っている都市がウィーンです。
ここ数年、毎年1週間から十日ほどアパートを借りて滞在しています。
今年は4月に行き、10月の予約もしています。
ウィーンの水道の水は、そのままごくごく飲めますし、美味しいんです。
水道からエビアンが出て来ます。
これはアルプスの水を持って来ているから、ということですが、
こんな水で野菜や肉を作っているんですから、これもまた美味しいんです。
市場に行ったら買いまくってしまいます。
そして安い。
http://foodesign-kato.blogspot.com/2010/04/100404.html
http://foodesign-kato.blogspot.com/2010/04/100413.html
どこでもあるカフェは、どんなの頼んでも美味しいし、サービスもフレンドリー。
http://foodesign-kato.blogspot.com/2007/03/blog-post_27.html
音楽が好きなので、毎晩のように聴きに行きます。
美術館も小さいのも含めてたくさん。
http://foodesign-kato.blogspot.com/2007/03/blog-post_20.html
クリムトもここの出身で、絵もたくさん。
世界で一番美しい図書館なんてのもあります。
http://foodesign-kato.blogspot.com/2007/03/blog-post_23.html
市内中心は小さいので歩いて回れます。そこら辺に音楽の歴史がごろごろ。
ちょっと周辺に行くにも、トラムで気軽に回れます。
1度是非、1週間以上滞在が理想です。

以上○○さんのメール
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以下原田の感想
おー読者の中には国際的な方もいらっしゃるんですね。
費用はいったい、いくらかかるのでしょうか。
・・・と聞くのは野暮というものでしょう。
ウィーンですから。クリムトですから。音楽ですから。
お金持ちは時間がないし、時間がある人はお金がないのが世間の相場ですが、
○○さんは本当に生活を楽しむ達人だと思います。






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文責:進む原田 (susumu@praxcis.co.jp)



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