もどる 文責:進む原田 (susumu@praxcis.co.jp)
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■■■■■「デジャ」
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■■■■■■■■■■週刊
■■■■■■■■■■デザインジャーナル301号
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■■■■■■■■■■2010年10月22日(金)発行
■■■■■■進む原田
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0・・・・まくら
1・・・・知っとくと楽・心理学・・・・・1
     はじめに
2・・・・知っとくと楽・心理学・・・・・2
     アルダーファーのERG理論
3・・・・300号記念インタビュー前回の続き

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■  ■   まくら  
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●「喫煙家通信」

 タバコの値上がりをきっかけにいろんな禁煙イベントがありました。
俳優の舘ひろしさんの「禁煙成功、やったぞ」と叫ぶ大声コンテストや
製薬会社が川柳を募集して「聞きあきた 母『ダイエット』父『禁煙』」という
大賞を発表したり、ちょっとした騒ぎでした。
 その日の日経に出たのが、「愛煙家通信の2号」の広告
キャッチが「禁煙ファシズムというべき日本、愛煙家にも言わせてほしい!」
つぎに「タバコと歩んだ我が人生」と続いて
「ま、今日も笑って一服」・・・・(筒井康隆)
「煙草を吸わない人生なんて、大人の人生じゃない」(島地勝彦)
「煙草は死んでも指先から離すな」(西部邁)
「指先から生まれる物語」(杉浦日向子)ほか
と悲壮で過激なものから文学的香りのするものまで、煙草賛歌が続きます
「僕は煙草を吸う」(倉本聰)なんてのはとてもシンプルでおだやか
愛煙家の逆襲ですが、まあ、全体として声は小さいです。
「禁煙ファシズムというべき日本」というけど
先進国の中で日本が、これまでは、寛容だったほうなんですけどね。
こんなにいっきに日本国中が禁煙に走るとは思ってもいませんでした。

●今凝っている筆記用具

以前、筆記用具には、凝る周期があると書きましたが今は鉛筆です。
先日の漫画「三丁目の夕日」にuni鉛筆の話が載っていました。
現在の何千円に相当する、当時一本50円の高級鉛筆に憧れたものです。
その後トンボから同じ金額のMONOもでました。
子供にはもちろん手が出ません。
そして後、究極の1本100円のHi-uniとMONO 100が登場。
それらの鉛筆が買えるようになったのはプロのデザイナーになってからです。
当時は普通の鉛筆と木の質に格段の開きがあったので削るときに感激しました。
書き味も滑らかで芯が途中で折れてないし、落としても折れません。
いまじゃそのHi-uniとMONO 100が一本147円で買える。
あー平和で豊かな日本、王侯貴族の鉛筆が庶民でも使えると言いながら使っています。
uniの色、赤味の入ったブラウンは、我が社のコーポレートカラーでもあるので、
なおさら愛着がわきます。

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  ■    知っとくと楽・心理学・・・・・1
  ■    はじめに
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学問で世の中かんたんかんたん

18日の朝、総武線で座って向かいの上を見たら、ずらっと大学のポスターです。
入学を決める今の時期になると各大学のポスターが並ぶのが恒例になりました。

その中のひとつ
「意外と世の中かんたんだなと思える学問」
というキャッチコピーが目を引きました
席を立って近づいて見たら
立正大学 心理学部/対人・社会心理学会学科
来年4月設置予定となっていました
なるほど
 将来不安の重みに耐えている若者には響くかもしれません
だいたいの大人は、若者に反対のことを言います
「学校で学んだこと(学問)は実際には何の役にも立たないし、むしろ邪魔になる。」
それを学問してなさそうな人ほど言うから面白いです。
「俺は仕事ができるし腕が良い」という誇りと、
裏側に勉強しなかった(できなかった)コンプレックスがあるからでしょう。
 もちろん最初は覚える仕事がたくさんあるから、学問は役に立たないようにみえる。
「自分は程度の高い学校で学問した」と密かに思っている頭でっかちの人を、
ぎゃふんと言わせるためにいったりするのですが、
頭でっかちの若者なんて万人に一人ですから、
最初から役に立つと言ったほうがいいでしょう。
役に立つから学校があり学問があるのですから。
大学の心理学部 / 対人・社会心理学会学科で学問して
「意外と世の中かんたんだな」と思えるのなら
それこそ学校に行って勉強したかいがあるというものです。
社会に入って社会ルールの目くらましにあって、当然混乱し一旦アテが外れますが、
そのうち周りが見えてきたら、仕入れた学問が生きてきて、実際とのズレ具合と、
方向がわかるので苦痛と不安は下がります。
 現実の半分は、学問にそった現実ですから、その半分をカバーする学問から生れた、
理論などのキーワードを事前に知っておくと長い目で役に立ちます。
ということで、これから「楽になる心理のキーワード」を集めてゆこうと考えています

・・・と考えながら席を立って近くでポスター見ている間に、
他の人にすっと座られてしまいました。
このように多大な犠牲を払ってこのメルマガは書かれています。

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   ■    知っとくと楽・心理学・・・・・2
 ■■■    アルダーファーのERG理論
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 マズローのことは以前書きましたが、ちょっとおさらいです。
マズローの欲求階層理論(欲求5段階説)なんていうのは
心理以外の学生さんも知っていたりします

台形になった図があって一番下が
1.生理的欲求(physiological needs)
その上に
2.安全・安定性欲求(safety-security needs)
3.所属・愛情欲求(belongingness-love needs)
4.尊敬欲求(esteem needs)
とつづきつづき一番上が最近あちこちで良く使う
5.自己実現欲求(self-actualization needs)です
 一段目が叶えられると2段目と進み、
それが叶えられるとその上の欲求に移るという段階説です
 一段目の生理的欲求というのは飲んだり食べたりする生命維持の欲求で
それが満たされてないと安全の欲求どころじゃないし
まして所属とか愛情の欲求はないというわけです
たとえば日本の敗戦直後の人々の欲求は1段目と2段目だけだったでしょう
 読者の皆さんの多くが、3の「所属・愛情欲求」と
4の「尊敬欲求」のところにいらっしゃるでしょうから、
とりあえず先に、3と4から覚えておきましょう
最後が5の「自己実現欲求」だけど自己実現は一般用語になりつつあるので、
これもすぐ覚えられますね。

 今回はマズローじゃなくてアルダーファーと言う人のERG理論です
マズローほど有名じゃありませんが産業心理学の教科書に出てきます
内容はマズローを単純にした三段階です

E・・・生存(existence)欲求・・・マズロー1と2の生理と安全の欲求に相当
R・・・関係(relatedness)欲求・・・マズロー4と5の所属と尊敬の欲求に相当
G・・・成長(growth)欲求・・・マズロー5の自己実現の欲求に相当

 マズローは段階説ですがこちらはERGが同時にぐるぐる回っているという考え方です
あるいは、高次のGの欲求が満足されなければ
低次のRGの欲求を満足させようとするという考えです。
例えば、仕事や勉強を通じて、成長したいという欲求が充足されない時には、
せめて職場環境をよくしたり、仲間関係を良くすることで、
仕事に対してやる気が出ることにもなります。
そして、ERG欲求は連続的であり、REGの高次の欲求と低次の欲求が
同時に生じることもあるわけです。
 これは相手のニーズや行動や判断の基を推し量るときに役に立ちます。
例えば、自分が言ったこと(相手にとっては刺激)に対して
相手が返してきた言葉や態度(相手にすれば反応)の間にERGがあると考えます。
どのキーワードが相手の心の中で優先しているかで、
同じ言葉でも、相手は怒ることもあれば喜ぶこともあるわけですね。
あるいは、この人はこういう時には、これが優先しているということが解れば、
話す言葉の内容も選べるわけです。
 皆さんも、それぞれ何かこういった要求の尺度を持っています
私ならMPLですが皆さんは何でしょうか?
M・・・・money(お金がほしい)
P・・・・pride(尊敬されたい)
L・・・・love(愛に生きたい)
・・・・まあこれは冗談ですけどね

 1980年代に、コピーライター糸井重里さんの日産セフィーロの広告キャッチ
「くう ねる あそぶ」が流行ったのですが覚えてらっしゃいますか?
あれは
食う・・・マズロー1   生理的欲求
寝る・・・マズロー2   安全・安定性欲求
遊ぶ・・・マズロー3と4 所属・愛情欲求.尊敬欲求
が含まれるから多くの人の共感が得られたのでしょう。

 そのあと『ケイコとマナブ』つまり学ぶブームが来ました。
アルダーファーのG・・・成長(growth)欲求ですね
高齢化が進むと「自己実現マガジン」とか「あの世通信」なんてのが出るでしょう。

 おまけ:アルダーファーのERG理論の暗記の仕方
エログロ感覚(ERG)だれにもあるだわさ(アルダーファー)
20回言ってみてください。もう完全に覚えましたね。

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 ■■■   200号記念
   ■   架空インタビュー・・・積み残し
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聞き手「メルマガはいつ、どういった場所で書いてるんですか?」
原田「いつでもどこでも書きます。だいたい1メモ2タッチの三段階方式です。
たとえば電車内で思いついたことを電子手帳にひらがなだけでメモして、
自分のアドレスにメールします。
メモを集めて漢字変換するときに文章を整えて、
まぐまぐに発信する直前にもう一度見直すというやりかたです。」

聞き手「一時期、音声文字入力の『ビアボイス』を人にも勧めてましたね。」
原田「電車で通勤するようになってから、使うのをやめました。
自宅や会社でも一人でぶつぶつ暗い声を出すのは人が不気味がるだろうと思って。」

聞き手「文章に苦手だという人に一言」
原田 「今は少なくなりましたがまだ苦手意識を持った人は多いようです。
苦手意識けっこう。苦手という人は2つの条件がすでに備わっています。
人の文章を読んで良し悪しが判るということと、うまくなりたいという願望です。
これさえあればだいじょうぶ。
今はe-mailのおかげで、仕事以外でも文章書く機会は増えました。
以前はコピーライタがー文章書く人、デザイナー描く人と言って、
デザイナーは書けなくて良いという、甘えがありましたが、
今はデザイナーも図を描くと同じくらい、文章を書くことが重要になってきています。
苦手だと言っている人も友だちにはメール書くのですから、友だちに書く内容そのままで、
文章の始めと終わりをちょっとフォーマルにすれば良いのです。

聞き手「原田さんは10年後どうなってますか?」
原田「ふつう20年後は?ですが、私への質問は10年後なんですね。
足下じゃなかった頭上をみられましたね。
アイデンティティコンサルタントになっているでしょう。
会社や個人の自己実現を助ける仕事。道具は最後までデザインでしょう。
デザインは狭義でいうと図案ですが、広義の意味では企画なんですね。
それも悪い企てではなくて、調和のとれた見た目に美しい企画のことなんです。
技術でも商売でも追求してゆくと贅肉が取れ洗練されてきて、見た目にも美しくなります。
飛行機や橋のデザインが美しくなるのと同じシステムです。
そういうお手伝いをしてゆくつもりです。









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