もどる 文責:進む原田 (susumu@praxcis.co.jp)
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■■■■■「デジャ」
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■■■■■■■■■■週刊
■■■■■■■■■■デザインジャーナル302号
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■■■■■■■■■■2010年10月29日(金)発行
■■■■■■進む原田
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目次
0・・・・まくら
1・・・・進む原田の、デザインビジネスMPL理論
2・・・・知っとくと楽・心理学・・・・・3
     知能を知って、頭の良し悪しに振り回されない
3・・・・知っとくと楽・心理学・・・・・4
     ワーク・ファミリー・コンフリクトを意識して、バランスよい生活を

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■  ■   まくら  
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●友人の話

中国の反日デモ中に興奮した群衆が
道に停めてあった日本車を皆でボコボコにして
よくみたら日本車のデザインを真似した中国車だったという話
・・・たぶんジョークだと思います

●なかなかのコピー

「いつか咲く花を思い 今はただ根を伸ばせ」

今の私の状況に響きましたねー
JTの缶コーヒー「Roots」のボスター
布施明がマイクもって歌っています

●ナンバ歩き

 「古武術の発見」古武術研究家の甲野善紀さんと
解剖学者の養老孟司さんの対談の本(知恵の森文庫)
によると、昔の人は皆ナンバ歩きでした。
江戸時代の人は忍者と飛脚と猟師以外は一生走ったことがない
という人がほとんど。
江戸時代の人にとって、今の「泳げる」と同じくらい走ることは特殊技術でした。
なぜそれがわかるかというと、昔の絵で火事や戦などで逃げまどう人々の姿が
皆バンザイした姿で逃げていることからわかります
明治時代に来日した外国人も日本人は手を振らずに歩いていると書いています。
 ナンバ歩きというのはナンパしながら歩くのではありません。
手を振らずに歩く、振ったとしても右足を出すと右手を、
左足を出すと左手をだすというぐあいに、現代とは逆の歩き方です。
子供時代に友達と冗談でやったことがあります。
武士は走れないことはないけど普段は重い刀を差していて
なおかつ、いつでも抜けるように手は振らずに歩きました。
甲野善紀さんは武術の達人で巨人軍の桑田投手の武術の先生です。
それにある学校のバスケット部の指導して準優勝までさせたとか。
養老孟司さんとサシで話せるくらいだから文武両道です。
その高校生達にナンバ歩きをさせたと書いてあったので、
テニスが少しでも強くなりたい私も通勤する時に
人がいない裏通りを選んでナンバ歩きやってみました。
やりすぎたか膝がちょっと痛いです。

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  ■      
  ■    進む原田の 
  ■    デザインビジネス
  ■    MPL理論
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前回の、アルダーファーのERG理論のところで、
原田の場合はMPL
M・・・・money(お金がほしい)
P・・・・pride(尊敬されたい)
L・・・・love(愛に生きたい)とサラリと書きましたが、
後で「なんでこんな言葉があまり考えずに出てきたのか?
書いたのを見ても違和感がなかったのはなぜか?」と考えました。
上記の3つは私のデザイン商売上のキーワードとして
頭の中にしっかりと根付いていたことがわかりました。
デザインビジネスをやっていく時に「金か名誉かどちらか選べ」という先輩方の教えです。
 30年前に東京に引っ越してきた際に、いい機会だからと、
有名なデザイナーのところへ出向いて、教えをこうた時期があります。
3人の有名デザイナーが別々の場所で同じようなアドバイスをくれました。
それが「金か名誉説」です。
「仕事には、目立つ(名誉がえられる仕事)が、デザイン料金が安いか、
デザイン料は高いが、目立たない仕事(名誉がえられない)のどちらかが多い。
名誉と金の両方ない仕事も多いが、両方ある仕事はめったにない。
金か名誉かどちらかで選んだら、片方はあきらめて集中しろ」という内容でした。
目立って有名になれる仕事は、他のデザイナーもやりたがっていると、
依頼者側も判っているから、予算も少なめでよいということでしょう。
聞いて「なるほど、成功して有名になる現実的な考えだ」と思いました。
一方、私の尊敬するX先生が、昔のテレビ映画の「摩天楼」を観ていて
その中でニューヨークの摩天楼を設計デザインした主役の設計者が一時落ちぶれて
名もないガソリンスタンドでも手を抜かずに全力でデザインしているシーンがあったけど
「あれこそ真のデザイナーの姿だ」と説教され「なるぼと」と思ったこともありました。
そこで最後に愛(美を愛する)を加え、バランスをとることにしました。
・・・と、ここまで書くと上記のMPLが単なる口から出まかせではないと
おわかりいただけたでしょう。後付けコンセプトに近いですが。

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   ■      
   ■    知っとくと楽・心理学・・・・・3
 ■■■    知能を知って
 ■      頭の良し悪しに振り回されない
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 この記事の目的は、劣等感や優越感の軽減です。

頭の良い悪いの基準や内容について知ると
自分は頭が悪いからここまでしかできないとか、
あの人は○○大学出ているのになんて無能なんだ(劣等感の裏返し)
あるいは反対に、相手に気圧されるとか、遠慮するとかならずに
自分の資源を精一杯活かして、伸ばしながら、磨きながら、生きてゆける

そのためには知能について知ることが有効

 よく頭が良いとか悪いとか言いますね。
若い時ほどそれが気になります。
私はずっと、頭がいい人が世の中を支配して、頭の悪い人が支配されるのだと信じていました。
中学校では同学年800人中(何と同学年15組まであった)300番の成績だから、
299番目までの人に支配され、ぼろぼろになるまでこき使われると。
支配されるのは怖いから、なんとかしないといけない、
しかし頭がいい人にはどうやっても勝てないのだから、自分の人生は300番目の幸せしかおくれない・・・・と、
いわばこれは将来に対する閉塞感ですね。
しかしその感覚は、何十年という実経験とともにうすらいでゆき、
心理学の「知能」を学んで、そうじゃないことがわかり、納得しました。

 結論から言うと学校の成績は「頭の良し悪し」のほんの一部で、
実際は様々な「頭の良し悪し」を計る基準があるから、いちがいには言えないということです。
その人の社会的な立場で「頭の良し悪し」は語れないということです。

一般に使われる「頭の良し悪し」は「知能が高い低い」と近いです。
知能は「生まれつき」の部分と、後の家庭や教育といった「環境」で出来上がります。

知能は知能テストで計られ知能指数で表されます。
知能テストで一番使われるのはWISCというテストで子供用と幼児用も別にあります。
知能指数は100が平均で120は高いほうだしし70は低いほいうで、
じっさい69以下が精神遅滞と呼ばれ社会保護の対象になります。
190ともなると天才でニュートンがそうじゃないかと研究者が割り出しています。
まあ、我々凡人は90〜110の間にいて、その間で、
お互い見下したり恐れたりしながら、頭を絞って戦っているわけです。

知能を何を基準にどう計るか、様々な基準が割り出されています。

 スピアマンは一番単純な「2因子説」です。
因子分析という統計的方法で一般因子(G因子)と
固有の特殊因子(S因子)の2因子を取り出しました。
あらゆる知能検査問題に共通する一般因子の他に、
それぞれの知能検査問題に固有の特殊因子(S因子)があるといったのです。

 キャッテルも2つですが「結晶性知能」と「流動性知能」に分けました
「結晶性知能」は、文化や教育等の環境条件で獲得した言語や一般的知識。
「流動性知能」は、新しい状況に迅速かつ柔軟に適応しなければならないときに
働くもので、数や図形や推理の問題で計られます。
結晶性知能は歳をともに衰えませんが、流動性知能は衰えると言われています。
まさに「年取ると頭が堅くなる」というわけです。

 サーストンは「多因子説」です。
言語理解、語の流暢性、数、空間、記憶、知覚速度、推理の7因子です。

 ギルフォード3次元因子モデルはもっとすごい。
知能因子が120もあります。
4種の内容(図形、記号、意味、行動) × 5種の操作(認知、記憶、拡散的思考、収束的思考、評価)
× 6種の所産(単位、類、関係、体系、変換、含意“見通し”)=120
もう120にもなったら、皆それぞれ何か当てはまるだろうから、
頭の「頭の良し悪し」の差はすくなくなるでしょう。

 実は知能の研究は意外ですがコンピュータ関連ですすんでいます
コンピュータに知能を持たせようとする人工知能の研究です。
コンピュータに120の因子を覚えさせ組み合わせで判断させると
うちのメロン(トイプードル)よりもはるかにお利口さんでしょう。
話は横道にそれますが、メロンが三日月の白目を見せて横向いた瞬間に、
「この子は私より知能が高いのではないか」と思うことがあります。
知能というより生命を超越した能力ですね
鉄腕アトムは、60か国語を話せる人工声帯を持っているというけど、
アトムが知能テストを受けたら100くらいじゃないでしょうか?
天馬博士がアトムの生みの親ですが、事故死した息子、飛雄の代替としてに作ったから、
飛雄と同じ100ぐらいに抑えてるあるのではないでしょうか?
けっこう悪者の後手を引いたり、だまされたりして怒ったりしてます。

 最近は知能を、熟達した領域で働く「領域固有の知能」・・・例えば焼鳥屋さんの炭での焼き加減、 日常生活の問題を処理する「実用的知能」・・・・生活の知恵、
対人関係をうまく処理する「社会的知能」・・・・人あたり、人あしらいなどが,
取り上げられるようになってきたので、ますます、基準が多様化しています。
東大法学部を出て官僚になって大臣になった人や、ノーベル賞もらった大学教授達と、
駅前でステテコ腹巻きで○○売っているおっちゃんとは、差がなくなってきていて、
そして当然、支配するとか、幸福度とは比例していないわけです。
メロンのように生命を超越した能力まで入れたら動物との差もなくなってしまいそうです。
よく「あの人は頭は良いけど心は悪い」とか言いますが、心も脳の働きですから、
その心の部分もちゃんと知能を計る因子項目の中に含まれているのです。
また、「裸の大将・・山下清画伯」を例に出して、知能と芸術性は関連が少ないと言われてきましたが、
芸術性の中の手先の根気さとか観察眼とか感受性まで基準の中に含まれると、関連は大きくなるでしょう。

 知能は何歳がピークでしょうか?
伸びるのは13歳ごろまででで、20になってピークで、あとは徐々に下がりだします。
幸いなことに、衰えるのは流動性知能のほうであって、
結晶性知能はほとんど変化しないか、時には上昇することさえあるといいますから、
認知症ならともかく、歳とったからもう考えられないというのはおかしいわけです。


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 ■■■   知っとくと楽・心理学・・・・・4
   ■   ワーク・ファミリー・コンフリクト
   ■ を意識してバランスよい生活を 
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この記事の目的は、職場のストレス軽減です。

 仕事と家庭のはざまで悩みながら右往左往してるサラリーマンにとって、
ワーク・ファミリー・コンフリクトという世界共通の言葉があることを、
知っているだけで、だいぶん気が楽になります。
俺が外で働くから家庭のことは妻の君がやれと、割り切った人は、
コンフリクトつまり葛藤(悩み)はないでしょうが、
時代が移り変わり人の心も変わり気が付かないうちに
家庭からおいてきぼりにされ弾きだされます。

そのためにはワーク・ファミリー・コンフリクトについて意識し、
腹をくくり、逃げたり先送りしたりしないことでしょう。

仕事生活と家庭生活の葛藤とバランス

仕事生活と家庭生活とのバランスは昔からのテーマでしたが、
女性の職場進出で新しい曲面をむかえつつあります。
「21世紀の最重要課題」男女共同参画杜会(男女共同参画社会基本法前文)の到来ですから。
男女ともに考え直して新しいルールや文化を作り上げてゆくことになります。

仕事と家庭(家族問題やニーズ)は対立したり互いにゆずれないということがあります。
仕事を優先し過ぎると家庭が荒れ野になるし、家庭を優先し過ぎると職場で干されます。
昔は男は「家庭を護るために仕事を守るんだ」とか言い訳しながら、
日曜に子供との約束をすっぽかしてゴルフしたりしていました。
一番の問題は男女の認識の差が大きいことでしょう。
子供の成長段階では親子間もあります。
離婚ドラマでよく、
「あなたは子供が熱出して危ない時に仕事で帰って来ず私が一人で苦しんだ」といった、
セリフが奥さんの口からはかれます。夫は「えっ」と驚きますが後の祭りです。
「それだけで?」というわけではなく、たまりにたまった不満なんですね。
「男は仕事、女は家事」ではなく「男も女も仕事も家事も」話し合って決める時代になっている。

 横道にそれますが、映画の「24」はスパイ映画じゃなくてワーク・ファミリー・コンフリクト映画ですね。
テロリストはすぐ奥さん子供を人質にとって、ジャックに
「大統領を殺せ、さもないと、妻と娘を殺すぞ」などとジャックを脅しますから。
「・・・さあどうするジャック」で24時間を12週で貫かれているドラマです。

「大切なプレゼンテーションのある日に、子どもが熱を出した・・・さあどうする」
「妻が特別残業で疲れ切って帰ってきた・・・さあ皿をどちらが洗う」
「警察官の息子が非行を冒した・・・さあ父親はどうする」
「教師が、我が子を、教師の目で叱って反発された・・・・さあどうする」
貯めるとツケがたまって、離婚や家庭崩壊という結末がきたりしますから、
普通のお父さん(お母さん)でも、けっこう日常で「24」をやっているわけですね。

ワーク・ファミリー・コソフリクトが長いので、以下ワフコン(原田)と呼びます
ついでに表現がややこしいけどワフコンの研究者と定義も書いときます

 グリーンハウスとビューテルは、ワフコンを、
1.「時間ベース」その時間にそこにいる必要があるという時間を巡る葛藤。
2.「ストレインベース」仕事(家庭)のストレスの結果、家庭(仕事)のニーズに応えられない。
3.「行動ベース」仕事(家庭)の役割で、家庭(仕事)の役割が果たせない。
と分類しています。だからどうした?ですが、こういう分類たあることだけで、意識できます

 トーマスとガンスターは、カーンらの役割間葛藤の定義を援用して、
「仕事からの圧力が家庭役割からの圧力と両立しないところから生じる役割間葛藤の特殊なタイプである」
と定義しています。

 ネットメイヤーらは、
「役割葛藤の一形態であり、組織からの要求が家庭における個人の達成を阻害し、
また家庭からの要求が組織における個人の達成を阻害すること」と定義しています。

 金井篤子は、
ワフコンが両立していることで時間がないことへの葛藤(時間葛藤)
仕事と家庭のどちらかを選択せざる得ない葛藤(選択葛藤)の2つの葛藤を
下位概念として扱うことを提案しています。








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文責:進む原田 (susumu@praxcis.co.jp)



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