もどる 文責:進む原田 (susumu@praxcis.co.jp)
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■■■■■■■■■■2010年11月22日(月)発行
■■■■■■進む原田
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目次
0・・・・まくら
1・・・・知っとくと楽・だらだら心理学・・・・・5
     エリートサラリーマンと予定アイデンティティ
2・・・・知っとくと楽・だらだら心理学・・・・・6
     リーダーシップ・・・2「配慮」と「構造づくり」
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■  ■   まくら  
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●MacBook Airは快調です
v
 近所の喫茶店で美しいMacBook Air開くと英語オンリー企業のエリート社員になった気分
帰りの電車の中で3分間しか使わないのに持ち歩いています
ふたを開けたらパッと使え、終わったらパタンと閉めたらいいからすごい
こんなに美しい道具がたった10万円で(と、あえて言わせてもらいます)
買えるのですから、長生きはするものです。(何度も言いますね)
必ず来ると思っていたMac師匠からレスがきました
「最初に出たMacBook Airが3年経ち、容量とスピードが足りなくなり
いつ出るか新型!と、待つこと半年以上・・・やっと手に入り、最高・・・
すぐにプロセッサとメモリーを増強。」
「初代airはヒンジが外れる欠陥があり無償交換してもらった」(Mac師匠)そうですが
今度の2代目は、当然、欠陥は解決済みでしょう。

●今回もまた長すぎて不評

 今回も文章が増えて長くなってしまいました
スクロールしても後が続くのでうんざりされることでしょう
最初の5行をだけ読んであとは保存しておいてください
いつか役に立つかも知れませんので
MacBook Airが、物珍しくなったら元にもどると思います。

●東海道線、湘南新宿ライン

 土曜日、横浜に用事で、久しぶりに東海道線にのりました。
APEC首脳会議当日で新宿や中野には警官がたくさん立っていて、
横浜駅はさぞかし厳戒態勢だろうと覚悟して行ったのですが、
警察官は見かけませんでした。
東海道線と聞くと井伏鱒二の随筆に出くる機関車のイメージですが、
今や、総武線や中央線と同じ近代車両の電車です。
ちがうところは、4人掛け椅子とトイレがあること。
さすが東海道線と思いましたが、通勤電車にトイレは違和感があります。
4人掛けの椅子が狭いっ。
前の人の足とぶつかるので斜め座りしていました。
昔の4人掛けはもっと広かった気がするけど子供だったからか。
今も当時の基準で設計しているとしか思えません。
パーソナルスペース(personal-space)とは、他人が近付かれると不快に感じる空間のことですが、
現代日本人は核家族と住宅事情と欧米化でスペース面積が拡がっていると思います。
もともと日本人のパーソナルスペースは集団生活の名残で、
世界のなかでも相当狭かったでしょう。
東京江戸博物館に江戸の庶民の長屋のモデルルームがありますが信じられない狭さです。
例えば外国から帰ってきたら、レストランの椅子もテーブルも狭いと感じます。
日本に長くいる外国人が、ちじこまって狭い空間の中で生活しているのを見ると感心します。
公共機関の椅子のレイアウトも時代とともに変えていく必要があります。
・・・といったことはJRは先刻承知で、核家族の現代人にとって、他人との触れ合いが大切だから
せめてシートだけでも近づけようという親心なのかもしれません。

●講師同行の旅

 講師といっしょに自分が興味ある土地を旅するという旅行がの広告が載っていました。
(毎日新聞旅行「風来人」講師同行の旅)
講師はいろいろ案内するだけではなく周辺情報も話してくれるでしょうから楽しいでしょう。
高級で洗練された遊びだと思います。
同行する講師先生も、こういった役目を引き受けるぐらいだから、
そこそこ愛想がいい学者だと期待できます。
「房総半島に頼朝の史跡を訪ねて」とか「もののふの城鎌倉・太平記の鎌倉を歩く」とか
「江戸東京二百名山を歩く」とか「江戸そば、おいしいしい散歩とか」とか
ターゲットはリタイヤ中高年のようです。
その中で、「江戸市中引回の道を歩く〜かねやすから伝馬町」というのがありました。
同行する講師は歴史研究家の○○先生です
本郷三丁目を9時に出発して、湯島天神、上野広小路、蔵前、浅草、傳馬町牢屋敷跡17時頃解散
だから相当歩きますね。旅行代金は8千円。
歴史の先生から、天一坊、八百屋お七、鼠小僧次郎吉の話も聞けるのでしょうが、
考えたらちょっとブラックな趣味です。

●外国語の音とリズム

 渋谷から新宿までの山手線に、外国人が5名。
3人は座って正面に2人が立って大声で話しています。
ちゃかちゃかちゃかと耳障りな音です。中国語じゃないみたいで東南アジア系でしょう。
「とつせぜん会社が英語になったら・・・まっとうな英語のすすめ」富永國子著に
筆者が留学して間もない頃、「日本人の英語はたったったったっと、なぜスタッカートで話すのか」と 指導教授に聞かれたそうです。そんなに言われてもね。
巻き舌でニュルニュルねばっこくしゃべるアメリカ英語と比べられても困る。
イギリス英語は夏は「サマ」と歯切れが良く、スタッカート度は強いです。
先ほどの言葉は、スタッカートにぱぴぷぺぽの破裂音が加わることで遠くまで通るようです。
ニューヨークの地下鉄の中で聞く中国語は、けんか腰にきこえますが、
四ツ谷のチャイナタウンと呼んでいる、近所の中華レストランで交わされる中国語は、
微妙なRの音が含めれていたりして、こまやかなニュアンスを感じます。
「本場修業してきた中国人・・・・美味いにちがいない」という連想で、美味しそうな音です。
どの国の言語も、外国人には耳障りな音でも、その国の人にとっては、母国語というぐらいで、
「母の優しさ」が含まれたホッとする、最高の音なのでしょう。

ところで、
前回、「英語オンリー企業」の話で、
社員同士がエレベーターでグッドモーニングと言うのかな?と書きましたが、
英語では「グッドモーニング○○○」と名前とセットだから、
その点どうするんだろうと思っていたのですが、昨日17日の日経に
「職場ではニックネーム・・・囲気明るく。意志疎通よく」が載っていました。
お互いニックネームで呼び合うのだそうです。
新聞に、楽天銀行の人事総務部長の写真が出てますが、彼の名前は「ジェームス」
「ジェームス、この書類の確認をお願いします」と本当に言うのだそうです。
他所から入って来た人はびっくりするでしょうね。
「家庭でも呼び方変わる」「個人尊重の考え反映」の囲み記事で、
テニス仲間が夫婦で「ポール」「キャサリン」と呼び合っているのを思い出しました。
そういえば彼も銀行勤めだから、会社がそういう雰囲気なのでしょうか?
私の予想を超えて日本の国際化はどんどん進んでいます。

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 ■■      
  ■      
  ■    知っとくと楽・だらだら心理学・・・・・5
  ■    エリートサラリーマンとアイデンティティ
  ■   「アイデンティティ早期完了型」「予定アイデンティティ」
  ■    
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だらだらと書くからだらだら心理学
だらだらと読んでください

「なぜエリートサラリーマンの中年期挫折が多いか?」
について考えたらアイデンティティに行き着きました。

 私は全ての人が「エリート」だと思っています。
何かの役割を持って選ばれてこの世に生れてきた人という思想です。
だから以下の「エリート」は世間的に通っている概念です。
成績(知能)と、地位と、技術と、収入が、全国民の上位5%にはいる人たち。

 小さな「挫折」は誰もが経験しますが、
「うつ」になったり、依存症になったり、病気になったりすることも「挫折」と言います。
小さな挫折と区別するために今後、本挫折と呼びましょう。(原田提案2010)
中年期(30歳から65歳)の本挫折はアイデンティティが大いに関係しています。
中年の変動期にアイデンティティが脅かされ、心身の危機を招くわけです。
アイデンティティは社会的影響をモロに受けはじめる、第二次性徴の時期から徐々に形作られてゆきます。
ただしこの頃は個人差が大きいので、「自分は何をすればいいんだろう」と悩む青年と悩まない青年がいるわけです。
大きく悩むのは将来が閉ざされたり、開かれていないと感じる青年でしょう。感受性もありますが。
エリートは子供の時からエリートですから、勉強さえしておけば安全で道は開けているわけです。
頭が良いから医者や法律家と、自動的に道が引かれるケースは、
マーシア(Marcia, J.)によるとアイデンティティステータスの中の権威受容(早期完了)型です。
「アイデンティティ早期完了型」は、「予定アイデンティティ」(岡本2002)とも言われています。

 医者の友人(一応エリートに入れる)は「自分にも挫折があり、いろいろ悩んだ」と主張します。
有名私大の医学生が国立の医学部に入れなかったと自殺したニュースがありましたが、
上には上があり、だれもが上と比べるので、エリートなりの挫折はあるでしょう。
しかし時々下と比べることもできるので、多少の安定感はあったでしょう。
アイデンティティ確立の一番大きな変数は「職業的自己概念」です。
勉強するうちに自分は医者(弁護士・役人)として生きていこうとなれば良い訳ですが、
意外ともろいのは上記の国家資格の補償がない、エリートサラリーマンです。
会社名で職業を選んだ人が多いので、中年期にさしかかる時、本挫折を味わいます。

 「本挫折」こそが、アイデンティティ確立のプロセスの一つとして有効活用できます。
中年期はやっと人生の折り返し点で、なんとでも挽回はききます。いやむしろ有効に活かせます。
本挫折の真っただ中にあるエリート中年諸君、
職業を含め、自己アイデンティティの再体制化(見直しと組み換え)の時期が遅ればせながら来たのです。
きちっと再体制化ができたら、充実した前半同様の人生が、実現できるはずです。
これまでの延長でも、軌道を変えても、アイデンティティの質そのものは変化してるはずです。

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   ■      
   ■     知っとくと楽・心理学・・・・・6
 ■■■     リーダーシップ・・・2
 ■       「配慮」と「構造づくり」
 ■      
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だらだら書いているからだらだら読んでください

リーダーシップと効果はセットです。

 リーダーの目的は集団のなかで効果を上げるためのリーダーなわけです。
効果的なリーダーシップには2種類の評価の側面があります。
上司からから見て良いリ−ダーと(効果的なリーダー)と
フォロアー(部下)からみて良いリーダーの2種類です
一般的には、上司受けするリーダーは部下から嫌われ、
部下に気を使い過ぎると、上司の評価は上がりません。
どのリーダーも中間で板挟みということです
自分の上にリーダーがいないリーダーは日本でただ一人しかいません
(そのリーダーもヤオヨロズの神に仕えてらっしゃいますが)
会社のトップでも親会社の社長がいたり監督官庁にお役人様がいたりします

リーダーシップの前にフォロアーシップ

 リーダーシップと対でフォロアーシップ(部下業)があります。
良い部下が必ずしも良いリーダーになるとは限りませんが、
良いリーダーが部下の時は良い部下だったはずです。
だからリーダー訓練はMBA取らなくても、現在のフォロアーシップでできます。
よく「自分はナンバー2向きだ」と言う人がいますが、
ナンバー2も、ナンバー3以下に対してはリーダーなのですから、
案外その人の本音は最終責任を取りたくないということでしょう。
あるいは、ナンバ−1を脅かさない安全な人間だという表明かもしれません。

フォロアーシップも難しい

 なぜなら、状況もさまざま、上司の性格と能力も様々だからです
多くの場合、部下は上司のことを怒っています
例えば飲み屋で話す内容は「うちの上司がダメだから」というのが多いでしょう
多くの人が自分は上司運が悪いと思っています
大きな会社でも「あの人は誰が見ても立派な上司だ」と言われる人は少ないです
「上司がダメだから効果が上がらないんだ」というのは、
フォロアーシップじゃなくて単なる「文句言い」なわけです。
リーダーの能力をアテにしないで、自分よりの人格も能力も落ちる上司を、
フォローするくらいがフォロアーシップです

勘違い

 多くの人が課長より部長のほうが偉いと勘違いしています
社長から見たら課長も部長もそれほど違いがなくて
単に成り行き(経験が長いとか、ミスが少ないから)で上司をやらせてみているだけなのに
当人達は勘違いしていて、
「部長は部下よりも立派で能力がなければならない」という間違った観念が行き渡ります。
だから部下は腹が立ったり失望したりするんですね

実際、自分より能力の劣る人の下で働くことほど辛いことはありません
無駄ばかりさせられたとハラがたちます
手柄は横取りされるし、失敗の責任は押し付けられるし、
ストレスのはけ口にはされるし(最近はパワハラで騒ぐ手もありますが)
たまったものじゃありません、

リーダーシップの研究を積極的に行った大学はオハイオ州立大学とミシガン大学です
それまでの研究では、頭の良いリーダーの方が効果的であるという結果と、
いや頭が良過ぎるリーダーのもとでは効果が下がるという結果がでたりしました。
そこで両大学は「リーダー特性」ではなく「リーダーの行動」に焦点を当てて研究をしました。

オハイオ州立大学は、リーダーがどるべき重要な行動150項目選び出し、
さまざまな職場で働く人たちに自分の上司はどうか回答してもらったのです。
(大規模な質問紙調査)
その結果、リーダーの行動は大きく「配慮」と「構造づくり」
の2つに分けられることが分かりました(Fleishman,1953)。

「配慮」

 配慮は主に部下の個人的な福利厚生に気を配る行動です。
福利厚生というのは健康も経済も気分もしべてふくみます。
「プライベートを仕事に持ち込むな」とうそぶいている鬼上司とはちがうパターンです。
ダメ上司をフォローするばかばかしいことの救いは、
それ他の人が見ているという点です。
上司が馬鹿だからといってふてくされていないで、
フォローしていれば黙ってちゃんと見てくれている(配慮の行き届いた)有能な人はいます。
上司の上はダメな可能性がたかいです。
無能な人を上司にするぐらいですから。
でもその上の上の上司も無能だったらいずれどこかで失脚します。
上を見渡して社長以下全員が無能だったら会社の未来はしれているので
転職プランを立てた方が良いでしょう

 良いフォロアーと良いリーダーの共通点は「配慮力」でしょう
良いフォロアーがリーダーになった時は部下の様子を把握して
面倒もよく見る配慮の行き届いたよい上司になるので、
職場の雰囲気が良くなり、意見もよく巡り、皆が働くので業績も上がるということです

「構造づくり」

 構造づくりとはそのグループの課題達成のためにあれこれ手を回して手配することです。
作業の割り振りや、スケジューリングや、目標設定や部下間の仕事の調整などをいいます。
以前、中小企業の社長の集まりで、ある伸び盛りの会社の若い社長が、
「社員が働きやすい舞台を作ることだけが私の仕事だ」と何度も強調していました。
彼は上記の「構造づくり」を強調していたのです。
私のようなプレーイングマネージャー型からすれば新鮮な考え方で、
「彼の考え方の方が会社は大きく発展するんだろうな」と思いながら聞いていました。

「意思決定過程への部下の参加促進行動」
 
 ほぼ同時期にミシガン大学でもインタビューやフィールド研究でリーダーシップ研究を行い、
オハイオ州立大学の「配慮」と「構造づくり」に加え、
「意思決定過程への部下の参加促進行動」が効果的なリーダーシップと関わることが
あきらかになりました(Likert,1961)。

今ではどれも常識ですが、当時としては新しかったんですね。

 すみません先週約束したフィドラーの「条件即応モデル」までは行きませんでした
・・・次回に期待してください








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