もどる 文責:進む原田 (susumu@praxcis.co.jp)
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■■■■■■■■■■2011年10月26日(水)発行
■■■■■■進む原田
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目次
0 ・・・・まくらのみ

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まくら

えーっ!もう10月!
夏のムシ暑さが永遠に続くような気がしましたが、ちゃんと秋は来るんですね。
空気の爽やかさを楽しんでいます。

●ICA文化協会の年次総会

 先週土曜日は「JICAの地球村」で、ICA文化協会の年次総会と会議でした
http://www.icajapan.org/
総会で、理事から常務理事に出世しました。無給ですが。
地震と津波で被災された福島県の町議と夫婦が援助のお礼に来られました。
お金を出したのは、JICA(日本国民)やジャパンプラットフォームなどの企業(日本国民)で
ICAはそれを持っていっただけですが、被災者には大きな慰めになりました。
(持っていったのはICA理事長や若いICAスタッフ達で私はなにもしていません。)

 その夫婦の話をうかがいました。
夫婦は間一髪で車で丘に逃げ、息子さんは船で沖に逃げて助かったけど、
息子さんの妻(義理の娘)と、その子供たち(孫達)をいっぺんになくされた夫婦です
復興活動の話が中心で、自分たちの辛い出来事は抑えた話しぶりで、
奥さんは冗談も言われたのですが、かえって悲しみが伝わってきました。
そして今度は放射能という見えない敵に悩まされていて
「相手が見えないぶん戦いようがない」ということでした。
同じ漁場で獲った魚でも、隣の県からの出荷は売れるのに、
福島県から集荷したものは売れないとのこと。
福島県産の洋梨を二袋買って帰り、食べたけどまだ固かったです。
でもこの梨を自分の子供や孫(いないけど)に食べさせるかというとノーです。
風評被害で困っている被災者に協力したい、という気持ちと、
政府広報は信用できないから自分で家族は護るしかないという気持ちと、
二つの矛盾の間で「申し訳ない」を最小限度にとどめて生きるしかないでしょう。


●偏屈と技術

  昨晩、近所の中華食堂のカウンターで娘と2人で夕飯を食べていたら、
厨房の中から「うるさい」というおやじの声が聞こえたので耳を疑いました。
おかみさんが来て「もう少し小さな声で話していただけませんか」と言われました。
「そんなに大きな声ではなかったのにね」と娘とヒソヒソ。
テーブル席では幼児が大声だしていたので、間違えたのかなと思いましたが、
今度はおやじが直接出てきて「他のお客さんがいるから静かにしてもらえませんか」と言いました
他のお客さんは我々だけで、「そんなにうるさいとは思ってないのにね」とまたヒソヒソ。
支払う時におかみさんが「うちのがうるさいこと言ってごめんなさいね」と言いましたが
心の中で・・・貴重な娘との時間を潰されて二度目と来るか・・・と言いました。
以前、ゴルフ帰りの男性4人にも同じこと言っていたのを聞いたことがありますが、
4人は目配せして途中でさっさと店から出てゆきました。

  よくいる偏屈おやじの典型ですが・・・・
料理の腕はいいのに、奥さんは愛想がいいのに、まことに惜しい!
料理に集中したいのか?美味しい料理だから黙って味わえという主張なのか?
自分の腕に自信があるが、世間にわかってもらえないという、いらだち、かもしれません。
若い時は「今に見ていろ。俺の腕を世間もわかってくれる」という希望がありますが、
50から60すぎるとその可能性はないということがわかってきます。
偏屈おやじ・・・客がこない・・・店舗改装に金がかけられない・・・
高級レストランじゃないから客は安心して大声出す・・・
イライラして偏屈おやじ、とますます孤立と悪循環です。
自動ドアは壊れたままだし、手書きのメニューの折れ目が切れかかったまま。
人間は50代になると更年期障害(男性もあるといわれている)の影響や、
脳の器質の変化(ピック病などの若年性認知症)でますます頑固に偏屈になります。
多かれ少なかれ皆にその傾向があるということですね。
「二度とあの店には行かないから」と娘に言ったら、
「えーっ!ちょっと待ってよ!」と言った、この差ですね。
私も十分頑固おやじがはいってきているという証拠です。
ちなみに若年性痴呆というのは65歳以前の発症を言います。

●ハバハバ

 同世代4人で作業していたら、Xさんが「ハバハバ」と言いました。
私「あれっ?今ハバハバと言った?」
Xさん「ええ言ったけど」
後の2人に「ハバハバてってわかる?僕にはわかるけど」と聞いたら、
「聞いたことない」という返事。
私は少年時代、米軍の進駐軍基地の側にいたから「急げ」という意味とわかります。
福岡では周りの大人が使っていたから子供も真似して使っていました。
Xさんは私より一歳年上の沖縄出身です。
Xさん「えつ?大和の人はハバハバって使わないの?」と言うので、
私「えつ?沖縄では大和の人と呼んでたの?」と今度はこちらがビックリ。

 野球で負けている時とかエラーした時に「ドンマイドンマイ」と言って力づけますが
あれがDon't mind(気にするな)の変形だとアメリカに行って気が付いたのですが、
ハバハバもHave a・・・のつまった言葉なのかなと考えました。

デジタル大辞泉にありました。
ハバ‐ハバ 【hubba hubba】
[感]早く早く。第二次大戦後、日本に駐留した米国軍が持ち込んだ語。
ついでにGoo 辞書では
hubba-hubba[hub・ba-hub・ba]発音記号[h?'b? h?'b?]
[間]((米俗))いいぞ, ようよう;急げ. ▼第二次世界大戦中の兵士間のはやり言葉。
だそうです。ついでに、
「そういえば昔、沖縄ではドルで生活していたんでしょう?」と聞いたら
「ビー円」というお札を使っていたそうです。
ウェキペディアで調べたら
B円(ビーえん)
1945年から1958年9月まで、米軍占領下の沖縄県や鹿児島県奄美群島(トカラ列島含む)で、
通貨として流通したアメリカ軍発行の軍票。正式名はB型軍票。
英語表記は、Type "B" Military Yenで、Yen B type、B-yenなどとも表記される。とあります。
西南戦争で西郷軍が発行した「西郷札」と同じ「軍票」なんですね。
当初は 日本円1 円 = 1 B円 が公定レートだっけど、いつの間にか
日本円 3 円 = 1 B円(1ドル=120 B円)となって、このレート変更が物価の上昇を招き、
奄美群島の本土復帰運動を加速させる結果にもなったということです。
ビーえんは日本の経済復興と本土との格差がこの軍票が象徴として、
大きな役割を果たしてくれたということでしょう。

●人のウワサ話の快感

 これも昨日、総武線で座っていたら目の前に立った2人の中年女性が
新宿から西荻窪までずーっとたぶん同僚か上司の話をしていました
悪口80%、褒め口20%の割合です。
だいたい皆さんそういう案配にしてらっしゃいますね。
悪口100%にすると「悪口」だけど20%褒口(ほめぐち。原田造語2011)を加えることで
「批評」というニュアンスになると思っているフシがあります。
あるいは、80%の悪口の真実味をますために、
自分がいかに公平な見方をするかという効果のための褒口20%。

 ここで新たな基準を設けます(原田2011)
悪口80%、褒口20%・・・・批判(口づてで悪口に変化)
悪口50、褒口50%・・・・・批評(口づてで批判に変化)
悪口0%、褒口100%・・・・称賛(変化のしようがない)
口づてで変化するというのは、人から人へ伝わる際の情報変化です。
褒口20%は真実味をますための「おまけ」ですから当然省かれて、
「あの人あなたのことを、こういうふうに言ってたわよ」と、
悪口100%に変化するから怖いものがあります。

私も人のうさわするのは好きです。酒のつまみに最高。
褒めたりけなしたりして結局はけなすんです。
あるいは褒めるふりして、自分を重ねて自分を褒めている。
でも、上記の仕組みがわかってるとその遊びは危険だからやめたほうがいいということになります。

人をけなすとなぜ楽しいか?
人をワンダウン(1段階おとしめる)することで自分のプライドがワンアップするからです。
それと、だいたい気にくわない同僚や上司が対象ですからけなすことでストレスが解消されます。
ひとの悪口いっている時、自分はそれができる、わかるという前提で話しています。
「何で私ができることがあの人にはできないんだ」
「なぜこんな常識(当然のこととして自分は知っていること)をあの人はわからないんだ」
というわけです。
でもはたから聞いていると、「あなたは主任で相手は部長でしょう? なぜ?」とツッコミ入れたくなる。
おそらく目の前で聞いている人はその言葉を心の中で言ってます。
気の利いた人は「この人はストレス解消と遊びで言ってんだな」と付き合ってくれますが、
中には悪用する人がいるわけですね。
いや悪用する気がなくても、うわさのうわさ話としてついつい話してしまう。
「ふーんあいつは腹の中でそんなこと考えてたのか」で信頼関係に赤ランプが点灯する

褒口100%は称賛(変化のしようがない)だから大いに使いましょう
なぜ人はこれをやらないかというと、ワンアップの悪口ほど快感じゃないから。
よほど自分に自信がないとこれはやれないようです。
有名人とか権威者は褒めますよ。「あの人とは知り合いだ」というワンアップおまけ付きで。
同僚や上司や部下に関してはなかなか行われません。
それに悪口と違って面白くないから、人から人に伝わることは少ないです。
「人づての称賛」これが1番効果がありもしそれが本人伝わったら、
その人はあなたの一生の味方になると以前書いたことがあります。
人づての称賛は声と顔が目の前に見えないだけに、べんちゃらで言っているのではなく、
「あいつは私のことをそんなに評価しているのか」と、
高い純度でじわーっと心の中に入ってくるからでしょう。

「なぜ同僚や上司が無能に見えて腹が立つのか」についても書こうと思いましたが
長くなるので次回にします。
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