もどる 文責:進む原田 (susumu@praxcis.co.jp)
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■■■■■「デジャ」
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■■■■■■■■■■月刊(そろそろ季刊に・・・)
■■■■■■■■■■デザインジャーナル326号
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■■■■■■■■■■2013年11月19日(月)発行
■■■■■■進む原田
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目次
0・・・・・・まくら
1・・・・・・産業とデザインの擁護者 サッチャー元首相の死

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■  ■   まくら
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● KOBE steak

先日アメリカのテレビドラマを観ていたら
高級レストランで「これがコウベステーキだ」というセリフが出てきてびっくり
いつのまにか肉までメイドインジャパンとして有名ブランドになっていました
貿易が自由化される時は日本の農家や牧畜している人は心配していましたが
20年前からウィスキーが、最近ではワインまで世界で認められてきました
最初は見様見真似から入り、世界の一流品にまで磨き上げる
日本人の品質にこだわる性格は世界の中で有利に働いています

 原子力制御技術も早くそうなって欲しい

●kadomaruPRO
 
 「角丸」は紙やプラスチックの角をぱちんと丸くする文具です
これを最初ホームセンターで見つけて買ってきて以来、
周りにあるものは片っ端から角を丸くしてきました
しかしあまりに酷使したからか壊れてしまい困ったなと思っていたら
先日普通の文房具屋さんで売っていたのですぐ購入して角丸作業再開
ただ角を丸くするだけなのにちがったものになり安心感が拡がるから不思議です
単語帳やノートの表紙から中身まで一枚一枚、ビニールフォルダー、
名刺、請求書、封筒、便箋、ポストイット・・・
さすがに切手は角丸にはしませんでしたが、
角丸の請求書をもらった人はは驚いたでしょうね。

 なぜ全て角丸にしたいのか?
何か心理的な理由があるはずですが、自分では思い当たりません。
そういえば私の母は何でもかんでもビニール袋に入れて紐で縛っていました。
死ぬ直前は持ち物の全てといっていいほど、ビニールと紐でくくられていました。
ビルや橋を大きな布で包んでしまったクリストのアートのミニチュア版でした。


●おこ→激おこ→激おこぷんぷん丸→ムカ着火ファイアー→
カム着火インフェルノォォォオオオウ→げきオコスティックファイナリアリティぷんぷんドリーム

 最近言わなくなったそうですが怒りの段階を表す言葉です
先日の心理の講習会でこれを言ったら30代女性一人しか知りませんでした
怒りの度合いを表現の違いで表すというお遊びですが
2つの理由で、このまま廃らせずに何らかの形で残るといいなと思います

 1つは怒りに度合いがあるということがわかることと
二つ目は「おこ」の段階で相手に伝えることができる便利さです

 一つ目の、怒りの度合いですが、これを心理では感情のスケーリング(度数化)と言います
心理面接では、怒りの度合いをパーセンテージで表してもらったりします
何か出来事の話をした時に「その時の感情はなんですか」と聞いたら
「怒りです」と相手が答えたとします
「その時の怒りは最高を100としたらどのくらいですか」と聞きます
これが感情のスケーリングクエスチョン(度数化質問)です。
「あの時は120%まで行きました」という答だったら、
「それは、怒り心頭に達した、『怒髪(どはつ)天を衝(つ)く』というやつでしょうか?」
といった感じで、怒りという感情を話題にしてしばらく時を過ごすのです。
実はこの怒りという感情を認めることすらしない特に男性が多いので
まず感情の言語化訓練が必要になりますがその次が度数化です

 度数化は怒りよりも例えば不安とか悲しみといった感情に大変役立ちます
つまり不安が一日中ずっと100%横たわることはないということが認識されるからです
度数化がないと「私はずーっと不安のどん底で何もできないでいる」という考えで固まってしまいます
しかし時間で計るとある時間帯は100だけどある時は40だったりします
(これを心理では日内変動とよびます。)
この認識が大事だから自分で感情の度数化を覚えてもらうのです
怒りだってそうです。怒りが120の時はちょっと間を置くか避難すればいいのであって
例えば怒り50パーセントぐらいに落ちてから対処行動化します
この「さっき自分は怒り100だったがいまは50になっている」といった心の動きを
自分で計ることを感情のセルフモニタリングとよび
重要な心理スキルの1つとして修得してもらいます

 もう一つ「おこ」の段階で相手に伝えるタイミングとものの言い方です
例えばアサーショントレーニング(自己主張訓練)という手法があります
相手が理不尽なことしてきたときに感じる怒りをどう相手に伝えるか?
相手が客だったり目上だったりしたら難しいですよね。
怒り心頭に達したら相手に伝え方の知恵が浮かびません
怒りにまかせて怒鳴ったらおしまいになりますのでぐぐっとこらえます
昔のやくざ映画で高倉健が我慢に我慢を重ねて相手がますます調子に乗ってきた時に
キレて日本刀を振り回して相手を切りまくって(観客が喜ぶ行動化)刑務所に舞い戻るというのは
アサーティブに生きるの反対の生き方となります
だいたい自分にとって理不尽なことは他人によっていきなりきますので、
一回目はどうしてもカッとなったりびっくりしたりしてやり過ごすことになります
しかし相手は気付かずに二度三度と繰り返すのでその段階でどう言うか準備と練習をしておくのです
「おこ」はまだ一般化していないので使えないかもれないので
「あれッ?!」「うーっ?!」「あいたーまたはアッチャー(博多弁)」とか言葉を用意しておいて
その後、「そういういう言い方は傷つくな」とかなんとか意味のある言葉に移ります
「おこ」がそういったアサーティブにつながる第一声になるというのが第2の推薦理由です

●読者の○○さんからのメール
今日職場の年配の女性と話していて、日本の自動販売機はすごすぎるという話になりました。
職場には紙コップで飲料を出してくれる自販機があるのですが、
一日一回自動でアルコール洗浄をし、コーヒーは豆をひいてから入れるので
とても美味しいし、フタつき、フタなし、味の濃さ、温度の選択が出来ます。
アメリカにその手のものがあったら真っ先に壊されるのではないか、などとも。

 アメリカ発の心理学では、日本人のメンタリティーは全員神経症に当てはまるそうですが、
(出典:12年程前の放送大学の心理学系テクストのどれか)
その神経症的なところがこれほどの要求と技術と、公共の物を破壊せず維持する
社会的空気を編み出したと思えば、悪くないな・・・と思います(笑)

●読者○○さんからのメール
 前回のメルマガの車のベルはとても良いと思います。
歩行者に気付かせるためとか、譲ってくれた車にお礼のときのクラクションはプッ
と短く小さくならすようにするのですが、良く失敗して鳴らなかったりします。
クラクションを三つくらいつけて、「抗議(怒っている)」「警告」「お礼」の区分をつけると便利ですね。
昔、私の友人でトラック用のエアホーン(相当、大きい音がファ〜ンとなります)を自家用車につけて、
ここぞというときに使っていたのを思い出しました。

 コントラストの話は非常に勉強になりました。
ビジネスデザインも同じかもしれないとおもいました。
ビジネスのアイデアが出ると、それに付随してあれもこれもと付けたしたくなります。
そうするとお客様にとって何を売りたいのか分からなくなってしまうように思います。
85:15で核となるベネフィットと付随するサービスをウエイト付けすると良いのかもしれません。
企画者としてはどうせなら色々あると便利だと思うのですが、
購買対象者はそこまで理解するのは面倒くさいのかもしれません。
85:15、いつも気にするようにします。
いただいた秘訣を活用できるかどうかは、本人次第ですね。頑張ります。

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 ■■      
  ■    産業とデザインの擁護者 
  ■    サッチャー元首相の死
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 鉄の女「さっちゃん」が亡くなりました
「英国王のスピーチ 」の二番煎じ「マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙」を
観ましたがそれほど感動はしませんでしたた。
タイトルが長いので悪い予感はしたんですが、
やっぱり「英国王のスピーチ 」には遠くよおよばなかった。

 しかし彼女はすごいですよ。
1990年代、衰退する一方のイギリスを「イギリス病」からみごとに立ち直らせました。
イギリスに産業を復興させるために、外国に出かけていって企業誘致したのです。
効率の良い技術移転ですね。
私の名古屋のクライアントの工作機械のメーカーに、サッチャー首相が視察に来られたんです。
「イギリスに工場を造りませんか」とわざわざ首相本人がこられるんですから誠意が伝わりますよ。
産業革命の発祥の地という英国のプライドを捨ててくるのが偉いです。
そこでは皆さん「さっちゃん」とよんでいました。

 「さっちゃん」は力押しだけでなくもっとやり手。
「さっちゃん」は同時にデザイン産業振興策を採ったのです。
「これからデザインだ」と産業経済活性化の決め手ととして大きくクローズアップして、
デザイン立国を国家政策にしたのです。
工場と技術は外国から、デザインは自分たちで、・・・なかなか頭いいですね。
私はその時期、ロンドンのMT&P社で仕事していて、都心にデザインセンターあり、
国がお金を出してMT&P社に「ヒースロー空港お金の使い道デザイン展」をやらせていました。
イギリスはウィリアムーモリスのアーツーアンドークラフツ運動など
モダンデザインの源流の国ですからデザインに対する考えの厚味がちがいます。

 首相がデザインが国策だといえばイギリスのデザイナーは燃えますよ。
デザイン会社やコンサルタントが活気付き、ちょっとしたデザインーブームが起こり、
多くの企業がコーポレートーアイデンティティやデザインによる競争力の強化をしました。
その結果、新たな市場創造、組織活性化、マーケティング競争力拡大につながりました。
普通は、景気が良くなってからデザインは息を吹き返すのですが、さっちゃんは不景気な時に、
「さあこれから改革だ」とデザインを道具に使いこなしました。

 日本もアベノミックスにデザインを国策としてセットにすればいいのにと思うのですが。

 蛇足ですが、
イギリスの国策として最近では認知行動療法を取り入れる政策をとっています
「心の病は国の損失」「心理療法を無料で全国民に」という具合で
この秋の臨床心理学会にはイギリスで子供に認知行動療法で援助している
セラピストが来日して色々やり方を紹介してくれました。
国が援助しているから子供用教育ビデオの完成度の高いこと!
一流の制作陣が一流のタレントを使って作る、
有名企業のテレビコマーシャル同等の品質で感動しました。

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