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W_e_e_k_l_y__D_e_s_i_g_n__J_o_u_r_n_a_l______________________________
目次 0 ・・・・・・まくら 1 ・・・・・・ブランドと色 2 ・・・・・・ダイソンのダイタンなデザイン戦略 3 ・・・・・・「心を上手に透視する方法」 ////////////////////////////////////////////////////////////////////////// ■■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ まくら ■ ■ ■■ ●これじゃ国際化が加速するはずだ 12日の日経夕刊の一面トップは「年末航空券・欧州お得」という記事でした ロンドン、パリが去年より40%も安くなって、 ロンドンが3万2千円、パリが3万4千円、フランクフルトが4万円で、 ホノルル7万5千円よりも安い。 半分リタイヤした私の知り合いがしょっちゅう海外旅行に行っていますが、 この金額なら、旅好きの人は年に何度も海外旅行できます。 こんな時代が来るとは思ってもみませんでした でも日本人は旅行はするけど移住はしません。 「あーやっぱ日本が一番」と言うために旅行している感じです。 話はずれますが、 文芸春秋の今12月号に、お金の神様、邱 永漢さんが、 日本人は根が生えててテコでも動かない「植物」だと書いてありました。 台湾人は清国が海外渡航を禁じていたのに、夜蔭にまぎれて故郷をあとにした人だから 「夜逃げ専門」で、世界中どこにでも移住できるんだそうです。 邱先生は1997年に香港が中国に返還されるずっと前から香港に移住され、 650室ほど買ったマンションが狙いどうりに6倍に値上がりしたそうです。 当時、私の香港の友人夫婦は、本気でカナダ移住を検討していたくらいだから、 邱先生はすごい読みです。 ●同じマニュアルでも 西荻窪駅をはさんで同じコーヒーショップチェーン○○○○があります マニュアルどうり同じセリフで応対するのですが雰囲気は全く違います 片方の店員の対応は、不機嫌に投げやりな応対で気分が悪いです。 もう一方は普通どうり爽やかにやっています。 両方とも何年も見ているので、たまたまそういう人がいるというわけではありません。 感じよくないほうの店はオーナーがうろうろしています。 「あっお父さんがいる」と家族が何度か間違ったくらい私そっくりです。 若手に任されている店のほうが雰囲気が良いというのが不思議です。 手順マニュアルだけでは、よい雰囲気というのは醸し出せないサンプルです。 ////////////////////////////////////////////////////////////////////////// ■■ ■ ■ ブランドと色 ■ ■■■ 男性の皆さん、赤い裏底の女性靴をご覧になったことがありますか あの赤はフランスのクリスチャン・ルブタンの靴の特許です 歩くたびに赤がちらちらっと目立ち、江戸の旦那衆が裏地に凝った「粋」が感じられます。 最初見た時に、ヤモリのおなかの赤から思い付いたのかなと思って調べました。 ルブタンはデザイナーです。 ファッションショーで「うーん、いまひとつインパクトが足りないなー」と思ってたところ、 部下のしていた赤いマニキュアを見て「靴底を赤く塗れば」と思い付いたということです。 これは石畳の国の発想でおそらくアジア人は思い付かないでしょう。 ルブタンの靴職人も「すぐすり減ってかえってブランド価値が下がる」と大反対したはずです。 デザイナーはある程度ごり押しできる改革者でなければならない成功例です。 先日、新宿駅で靴の底が光る女性の靴を見ました。光に反射する塗料のようです。 ルブタンの新作かなと思ったのですが違うようです。 昼間はおそらくシルバーで、夜はルブタンの赤よりも目立ちます。 話はそれますが・・・・ 子供靴の裏にローラーが付いていてすーっと気持ちよく滑る子供をみるたびに 大人用をなぜ作らないんだろうと思って見ています。特に疲れて歩きたくないときは。 あっ、それから、 私が女性の足ばかり見て歩いていると思わないでくださいね。 アンテナが好感度・・じゃなかった高感度なだけですから。 ////////////////////////////////////////////////////////////////////////// ■■■ ■ ■■■ ダイソンのダイタンなデザイン戦略 ■ ■■■ ダイソンDysonは大損とも書けますが、 「ダイソンってやつは!」と言いたくなるくらいデザイン戦略が上手です。 アップルといい勝負ですね。 ダイソンはイギリスの会社ですがAバイクといいイギリスの工業デザインは上等で画期的です。 最初掃除機が登場したときは衝撃的なデザインでした。 ロボットの様な、業務用の様な骨太デザインで、しかし透明部分にオシャレな色が使ってあって、 いっかにも吸い取る力が強いぞというデザインです。 色と形で「プロ仕様だから頑丈で頑張りますっ!どんな汚れでもお任せっ!」と主張しています。 今や全ての日本のメーカーが似たデザインで出しています。 それにあの羽のない扇風機にもビックリしました。 去年は正円でしが、今年は縦長円も追加されました。 ヨドバシの扇風機売り場には、他社製品は箱が積んであるのにダイソンの場所だけは、 デモ機がひとつぽつんと置いてあって、10月入荷と書いて張ってありました。 「今年の分は売り切れた」といっているようなものです。 3ヶ月前に発表された掃除機のデザインもユニークで車が球形になっています。 前後左右に動かしやすくしたといいますが、接地面積はこれまでの車と代わらないので それほど自由に動くとは思いませんが、見た目が自由に動くことを強調させています。 業務用形態を家庭用掃除機に持ち込んだ、あの性能強調表現と同じやり口ですが、 なかなか上手なデザインの持っていきかたです。 /////////////////////////////////////////////////////////////////////////////// ■■■ ■ ■■■ 「心を上手に透視する方法」 ■ ■■■ 総武線内の広告によれば10万部以上売れているそうです。 心理の専門家がこんなタイトルの本を出したら、 先生からは破門されるし、心理業界から総スカンを食うでしょう。 売れなければ無視されますが、売れたらやっかみが加算されなおさら軽蔑されます。 人の心を透視したいというのは万人の願望です。私もそのために心理を勉強しました(笑い) 心理学者も心を透視できません。「だいたいこういう人かな」という仮説はたてますが。 人の心を読むことが、心理学者だから上手とは限らず(河合先生もわからんと言っている) 案外、小さい時から丁稚奉公して、たたき上げた商人のほうがよっぽど上手だったりします。 心理テストである程度予測はつきますが、解釈する人で読みが違ってくるし、たとえ正確に読めても、 テスト時の瞬間のパターンで、テスト実施が終わった時点で、その人は別の心になっているわけです。 「Lie to me」という、表情やしぐさからウソを読み取るプロが事件を解決するテレビドラマがありますが、 せいぜい、ウソかウソじゃないか?恥や罪悪感が含まれているか?ということくらいです。 そういえば最近「うそ発見器」を見聞きしませんが、まだ現場では使われているのでしょうか? なぜ心が透視できないか? 心はしょっちゅう動いているのと、心の働きの構造がややこしいからです。 まず認識できる意識と、認識でき兄無意識があると言われています。 認識できる意識も大きくは認知と感情があります。 何も考えずに行動してそのあと意識することもあります。 認知は、思考したり判断する働きで、感情は出来事に反応して自然にわく心の動きです。 感情にも情動と感情があり、情動がゾクッとする本能に近い感覚と、感情が怖いと感じる心の動きです。 感情と認知が組み合わされて身体に反応したり行動をうながしたりします。 二つの働きの時間差は0.5秒とも言われ、瞬間に優先が入れ替わるわけです。 だから同じ人が同じ目にあっても、その時々の心のありようで対処行動が変わります。 その心と行動がパターン化したものが性格とよばれるものですが、 その性格も複雑でしょっちゅう変化するので、性格がわかっているつもりでも行動は読めません。 ・・・といったことを考えると「心を上手に透視する方法」がいかにいいかげんかがわかります。 「けっして悪用しないでください」という宣伝文句がまたすごいです。 ______________________________________________________________________________ 購読申込・購読中止は以下で可能です。購読は無料です。 http://www.praxcis.co.jp/deja/ ______________________________________________________________________________ メールマガジン「週刊デザインジャーナル」(mag2 ID=0000014473) 発行元:プラクシス株式会社 http://www.praxcis.co.jp/ 『まぐまぐ』 http://www.mag2.com/ 発行者:進む原田 susumu@praxcis.co.jp ______________________________________________________________________________ ・・‥……………………… (c) 2011 Susumu,Harada …………………‥‥・・ 文責:進む原田 (susumu@praxcis.co.jp) |